1. HOME
  2. 学園広報誌「FLOW」
  3. キラリ*Josho note
  4. 広島国際大学
  5. 広島国際大学 薬学科5年 中島 岳さん

page39

FLOW No.98

薬とお笑いの二刀流で「薬剤師芸人」の夢も

広島国際大学 薬学科5年

中島 岳さん

「キラリ*Josho note」のページ39は、広島国際大学の中島 岳さんです。今回も常翔学園のキャンパスでキラリと輝く学生を紹介します。

乳がん治療で期待される遺伝子研究で試行錯誤の日々

家族や親戚に医療従事者が多い環境で生まれ育った中島さん。幼い頃から漠然と「将来は医療の道に進もう」と考えるようになったのも自然な流れでした。薬剤師という職業を目標に据えたのは高校生の時で、友人が目指していた広島国際大に関心を持ち、地元・山口県下関市を離れ本学薬学科に入学しました。勉強は得意だったこともあり1年生の頃はまだ余裕もありましたが、2年生からは実験・実習が増え多忙を極めるように。特に卒業研究の実験ではマイクロレベルの細かな作業を必要とする場面も多く「成分の抽出量が僅かに違うだけで実験結果が大きく変わるので、気が抜けません」。神経を使うものの、結果を早く知りたいと焦っている自分に気付き「案外せっかちな性格なんだと、新たな一面を発見しました。実験は自分を映す鏡ですね」と笑います。

現在進めている研究テーマは「再発乳がん細胞におけるメタロチオネインアイソフォーム遺伝子の発現レベル」で、メタロチオネインとはたんぱく質の一種で、米に含まれるカドミウムや、活性酸素を除去してくれるものです。防御作用の大きいこの物質を多く含むがん細胞は制がん剤や放射線に対して耐性を示しており、乳がん細胞におけるメタロチオネインの発現レベルを調査し、がん悪性化及び治療抵抗性における因果関係を明らかにしようと試みています。乳がん治療への効果が期待できる研究です。「思うように進まない」と気をもむ日々が続いていますが、失敗の中でも学ぶことは多く、「もともと実験はあまり好きではなかったのですが、試行錯誤を繰り返すうちに少しずつ楽しさを覚えるようになりました」と言います。

夏からは薬局・病院実習を行う中島さん。病院実習は緊張の反面楽しみにもしています。将来は、病院薬剤師としてチーム医療の一翼を担い「院内でさまざまな職種の人と関わりながら、多角的に治療にアプローチしたい」と考えているからです。同時に、宮川大輔さんのファンで自分も周囲を笑顔にしたいという思いから、お笑い芸人になる夢もあり、「いつかは薬剤師と芸人の“二刀流” を実現したい」と語ります。そのためには、まずは薬剤師国家試験に合格することが目標で、毎日2、3時間は机に向かうのが日課です。二刀流の夢に向かって一歩ずつ歩みを進める姿がキラリ光ります。

キラリ*Josho note