常翔学園中学・高校美術部

デジタル・アナログそれぞれの良さを感じながら
個性豊かに描く

FLOW No.97

生徒の自主性を重んじる常翔学園中高美術部では、日々部員たちが創作活動に励んでいます。水彩・ペン・油絵など絵画技法は部員それぞれですが、最近のトレンドはデジタルイラストだと言います。部長の竹中希美さん(高校2年)、副部長の仲野雄祐さん(同)、副顧問の橘川将哉教諭に話を聞きました。

  • 副顧問の橘川教諭

  • 部長の竹中さん

  • 副部長の仲野さん

普段の活動について教えてください。

竹中:部員数は、高校生が14人、中学生が6人の計20人です。活動日は特に固定しておらず、それぞれが放課後、美術教室などで個人の創作活動を行っています。油絵や水彩画など、技法は部員によって異なります。

仲野:全員でクロッキーを行うこともあります。モデル役を1人決め、制限時間を設け鉛筆デッサンを行うのです。限られた時間の中でいかに細部まで観察できるかという力を養います。

橘川:どんな絵を描くにしても対象を観察することは重要ですから、クロッキーは時折、行うようにしています。



完成した作品はどのような形で発表しているのですか。

竹中:大阪私学美術展(私学展)などに出展する他、文化祭などの学校行事でも発表しています。文化祭の看板制作は美術部の担当なので、この時は部一丸となって取り組んでいます。

仲野:デザインのアイデア出しから完成まで約2カ月かかる比較的大掛かりな看板です。みんなで協力しながら1つの作品を仕上げていくのは、個人で絵を描く時とは違った楽しさがありますね。

竹中:今年度はコロナ禍のため文化祭が中止となり、作品は未完成のままです。次年度に持ち越し、皆さんの前にお披露目したいと思います。

最近はデジタルイラストも流行していますね。

仲野:/他の技法に比べて、画材を買いそろえる必要がなく手軽で便利ですし、完成した作品をネットに公開するのも簡単ですから最近のトレンドになっています。色や透過度などもタッチペン㆒つで自由自在ですしね。僕は主に油絵を描いていますが、デジタルイラストもたまに描きます。

竹中:デジタルは修正も簡単ですし、私も使っています。しかし、絵の具や筆を使うアナログ技法には、デジタルにはない質感やプレミア感があると思います。私はペン画を描くのですが、原画が手に取れるというのはうれしいものです。

仲野:デジタルにはないという点では、絵の具を塗り重ねることで立体感や陰影を生み出す油絵も同じですね。

今後の目標について教えてください。

竹中:私学展に引き続き出展し、できれば賞を取れたらうれしいです。一方で、賞にこだわらず、自分の個性を表現していきたいとも思っています。

仲野:自分の中にあるイメージを形にしていく喜びを大切にしたいので、大学生になっても社会人になっても趣味の㆒つとして絵は描き続けたいです。

橘川:今後も生徒たちにのびのびと絵を描いてもらうため、生徒たちが自分のやりたいことを表現できる部にしたいです。美術教室が、学業で疲れた頭をリフレッシュさせる息抜きのような場になればいいですね。

公式YouTubeチャンネル「【学校法人常翔学園】FLOW公式チャンネル」でもご覧いただけます。

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