拳が空を切る音が響き渡る道場で、格闘の「組手」と演武の美しさを競う「形」の練習に精を出している常翔学園中高空手道部。今年はどうしても叶えたい目標があると言います。主将の椋本愛輝さん(3年)、粟田優栄さん(2年)、監督の白石浩一教諭に同部の活動について伺いました。
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監督の白石教諭
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主将の椋本さん
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粟田さん
ー普段の活動について聞かせてください。
椋本:部員は、高校生は3年生が1人、2年生が8人、1年生が5人で、中学生は3年生が1人、2年生が4人、1年生が2人の計21人です。経験者もいますが未経験者も半数ほどいます。
粟田:練習時間は約2時間で、高校生は毎週月曜日から土曜日、中学生は火・木・土曜日が活動日です。東館の道場で「組手」や「形」の練習を行っています。
ー部の雰囲気や特長を教えてください。
椋本:仲が良いところが特長だと思います。練習日以外でも部員同士で集まることも多いです。部活動以外の場でもコミュニケーションを取ることで親睦が深まっているという印象ですね。
粟田:その反面、少し課題も感じています。活動中、休憩時間が終わっても緩んだ雰囲気から脱却できないことがあるのです。切り替えができていないと反省しています。
椋本:主将としてもそこは気になっていて、メリハリをつけて練習に取り組めるよう声掛けなどを行っています。
白石:仲が良いというのは、指導者からも見て取れます。また、前向きで明るいですね。負けてもくよくよせず、次の試合へ意識を向けている印象です。
ー監督にどのような印象を持っていますか?
粟田:監督は非常にきめ細やかな指導をしてくださいます。僕たちの学年は未経験者が多いのですが、初歩的なことから懇切丁寧に教えてくださっています。
椋本:安全面に気を配っていただいているなというのが率直な印象です。競技の特性上、どうしてもけがの危険性が高いので。
白石:昔は「けがはつきもの」という風潮でしたが、今は、同じ練習効果でけがをさせないようにするにはどうすれば良いか工夫を凝らした練習メニューも取り入れています。
ー今後の目標を教えてください。
椋本:コロナ禍の影響で春の大会はすべて中止になり悔しい思いをしましたが、8月下旬には大阪総体が開催される予定です。僕たちはこれが引退試合ですので、有終の美を飾りたいです。また、昨年は全国大会出場の残り1枠をかけた戦いであと一歩及ばなかった苦い思い出があります。後輩には全国大会出場の夢を叶えてほしいですね。
粟田:全国大会への切符をつかむには来年1月に開催される近畿大会でベスト8以上の成績を収める必要があります。先輩たちの借りは僕たちが返したいです。
白石:生徒は目標を実現するために主体的に練習に取り組んでいます。昨年の雪辱を晴らしてほしいですね。期待しています。