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西之坊 穂 准教授
にしのぼう・みのる 1998年大阪府立大学経済学部経済学科卒。同年日立電子サービス(現:日立システムズ)入社。その後ODKソリューションズ総務課長代理、ドウシシャ人事企画部長などを歴任。この間の2015年同大学院経済学研究科経済学専攻博士後期課程修了。2016年摂南大学経営学部経営学科講師。2018年から現職。経済学博士。大阪府出身。
西之坊准教授は大学卒業後、IT企業や総合商社で20年近く人事部門に勤めました。その仕事で、「どうすれば社員のモチベーションが上がるのか」「人事異動の効果をどうやって測ればいいのか」などの関心が高じて大学院にも通い経営学の組織行動論を研究するようになりました。そんな西之坊准教授にとって、今回のコロナ禍によるテレワークや在宅勤務の広がりは絶好の研究テーマです。
「緊急事態宣言解除後にテレワークをやめて元の働き方に戻してしまった企業が多くありますが、新たな環境に適応しなければ生き残れない時代です」と言い切ります。テレワークで劇的に生産性を上げることは難しいものの、「間接的には上がることにつながるはず」と指摘します。「なぜならテレワークで必然的に会社のIT化が進み、IT化が生産性を上げるからです」。その働き方改革が進まない理由として「組織の意識改革が進まない」との相談を受けることもある西之坊准教授。組織行動論の観点から、「そもそも『意識』は目で見えません。ある人の行動が変わることを通じて、人はその人の『意識が変わった』と感じるのです。ビジネスパーソンの行動を変えるためには組織の仕組み自体を変える必要があります」と話します。
具体的な例として挙げるのが日立製作所の改革です。在宅勤務やテレワークを中心にした働き方にするために、人事評価制度を一気に米国型の成果主義に変えると発表したのです。「年に1、2回の研修だけで意識改革は難しいと考えています。従業員の行動を変える仕組みを変えなければ意識は変わりません。今回の事態は改革を進めるチャンスでもあります」と話します。
コロナ禍で首相や知事のリーダーシップが注目されましたが、西之坊准教授の研究の中心テーマは、そのリーダーを支えるフォロワーシップです。現在、医療現場でリーダーを支えて奮闘する看護師たちのコロナ禍でのフォロワーシップについても研究を進めようとしています。「トップダウンのみのマネジメントスタイルは難しい時代になりました。テレワークなど働き方改革もリーダーとフォロワーの良い関係があって実現できます」。ゼミの学生たちにも「良きフォロワーこそが良きリーダーになる」との考えから良きフォロワーになる基本行動を徹底して教育しています。



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