木村 哲也さん

ハカタインターナショナルコンサルティング マネージングディレクター

「既定路線」への疑問が芽生えて海外へ
経験生かした事業で日本の企業を元気に

Graduate Voice 活躍する卒業生

FLOW No.104

Profile
きむら・てつや 1992年大阪工業大学高校(現:常翔学園高校)卒。1999年ウィチタ州立大学卒。ジーコム デザインエンジニア。2006年エダック・ジャパン車両開発/セールスマネジャー。2013年ハカタインターナショナルコンサルティング マネージングディレクター~現在。大阪府出身。

日本と海外を技術とビジネスで結ぶコンサルティング会社を設立し、マネージングディレクターとして活躍する木村哲也さんは、大阪工大高(現:常翔学園高)の卒業生です。海外留学がまだ珍しかった時代に「海外へ出たい」と日本を飛び出しました。留学も現在の仕事も、頑張り続けられるのは周囲の支えあってのことだと話します。







10代で日本を飛び出し米国の大学で学ぶ

「このまま既定路線に乗って、本当にいいのだろうか」。

木村さんがふとそう思ったのは、高校2年の頃でした。日本の大学に入るという一般的な道を歩んで自分は本当に満足なのかという疑問が頭をもたげたのです。海外留学を考えましたが、当時は今ほど留学がポピュラーではなく、親も先生も日本の大学への進学を勧めました。しかし、海外で学びたいという気持ちは変わりませんでした。説得の末、最後は家族や担任の先生も応援してくれるようになりました。

海外へ出ようと考えた高校時代(左が木村さん)



高校を卒業し1年働いた後は念願かなってカナダへ語学留学。1995年には米国ウィチタ州立大学に入学して航空宇宙工学を学びました。留学中は全てが新鮮で、特に、驚くほど頭脳明晰な学生たちとの出会いは大きな刺激となりました。学位取得後はデトロイトの企業に就職しました。2004年に帰国した後はドイツ系のエンジニアリング企業で働き、そこで出会った同僚の誘いで、2013年にハカタインターナショナルコンサルティングを設立。以降、技術とビジネスにおける海外と日本の橋渡し役を担っています。

世界を舞台にした事業 支えは周囲の応援

現在はホンダ、神戸製鋼などの顧客が求める技術やノウハウを持つ企業を探し出して技術提携のサポートをしています。海外の企業とやり取りすることがほとんどで英語を使う生活が大半です。

世界を舞台に働く木村さんですが、事業を通して日本の企業を応援したいと語ります。その原点は、硫黄島の戦いで亡くなった祖父にあります。家族から話を聞いた時、先人たちが命を張って守った国を大切にしなければいけないという思いが強くなりました。それだけに日本の企業をもっと活性化させるために尽力したいと言います。そんな木村さんを支えるのは、家族や友達の応援です。「誰かの応援あってこそ人は頑張れます。海外留学もそうです。家族や当時の担任の先生、友達の応援なしに渡米はできませんでした」。

技術とビジネスをつなぐ仕事をしている木村さんは、「すさまじい速さで技術が発展する時代だからこそ、若い人たちに新しい時代を創っていってほしい」と言います。また「人と違うことや失敗を恐れず、やりたいことなら 何でも挑戦したほうがいい」と力を込めます。10代で海外へ出て、グローバルに活躍し続ける木村さんならではの熱いメッセージです。

留学先の寮で

活躍する卒業生