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ニコラ・ロジェリオ・ホールター(Nicolas Rogério HALTER)さん

常翔学園高校2年

夢は生体工学者 伝統の技術を受け継ぐ 日本の職人にも魅力

FLOW No.83

常翔学園の設置学校で学ぶ留学生を紹介する「GLOBAL VOICE」。第4回は常翔学園高に留学中のニコラ・ロジェリオ・ホールターさんです。スイス人の父とブラジル人の母を持つニコラさんは、スイス、米国、ブラジルで幼少期を過ごしました。英語、ドイツ語、フランス語、ポルトガル語を操り、日本語も習得中のマルチリンガルのニコラさんに、母国の生活や日本の魅力について聞きました。

Profile

ニコラ・ロジェリオ・ホールター(Nicolas Rogério HALTER)さん

2001年スイスのバーゼル生まれ。米国・マイアミを経て、8歳までブラジル のサンパウロで育ち、再びスイスに移住。昨年9月から常翔学園中高在学生の家庭にホームステイし、薬学・医療系進学コースで学ぶ(6月までの予定)。父はスイス人のシステムアナリスト、母はブラジル人の化学工学者。

留学先に日本を選んだ理由を教えてください。

自分がまだ知らない文化圏の生活を経験したいと思ったからです。ブラジルのサンパウロに住んでいたころ、日系2世、3世の人たちが身近にいたことや、母方の祖父がよく日本の話をしてくれたことも決め手になりました。化学エンジニアだった祖父は、若いころ三菱系列の会社でプロジェクトマネジャーとして働いていたので、何度も日本に出張していたのです。祖父がいくら日本酒を飲んでも酔わないことに驚いていた日本人の同僚たちが、ブラジルを訪れた時に現地の人々の酒豪ぶりを見て納得したという話は、祖父のお気に入りのエピソードの一つです。
それに日本のマンガやアニメが大好きで、サムライやニンジャなどのかっこいいイメー ジにも憧れがあったので、スイスで1年間日本語を勉強してから常翔学園高にやって来ました。

日本文化の魅力は何ですか?

寿司の料理人や刀鍛冶など、「職人」と呼ばれる日本人に魅力を感じています。初めて彼らについての話を聞いた時は、「仕事の技術を磨くために自分の人生を捧げるなんてちょっとおかしいな」と思ったのですが、 知れば知るほど興味を引かれるようになりました。彼らが何世代にもわたって昔の技術を受け継いでいくのは素晴らしいことだと思います。僕はそういう人たちと実際に会ったことはありませんが、機会があれば絶対に会って話を聞いてみたいです。
和食も日本の魅力の一つですね。お寿司が好きで、特にサーモンの握りが大好物です。スイスにも寿司屋はありますが、やはり本場のほうがおいしいです。

学校生活は充実していますか?

とても充実しています。日本語はまだ勉強中なので、古典などの授業はハードルが高いですが、先生たちが丁寧にサポートしてくれます。スイスでは生徒と教師の関係はもっとビジネスライクなので、常翔学園高では先生たちがとてもフレンドリーに接してくれて驚きました。
また、課外活動も頑張っています。僕は ラグビー部とウエイトリフティング部の練習に参加していて、昨年末には花園ラグビー場で全国高校ラグビー大会の試合を観戦しました。みんなと一緒に日本語の応援歌を歌うのは少し難しかったですが、観戦した試合では常翔学園高のチームは相手を圧倒していて、とても楽しい時間を過ごしました。来年は優勝できるよう「がんばれ!」と祈っています。週4回練習しているウエイトリフティングでは75㎏のバーベルを持ち上げられるようになりました。学外の大会にも出場し2位になったのはグッドニュースですが、 出場者が3人だったのがバッドニュースですね(笑)。真剣に練習しながらジョークも言い合える仲間がいて楽しいです。

日本でこれから行ってみたい場所は?

これまでに京都の伏見稲荷大社や錦市場、東京の原宿などを訪れましたが、あまり時間がなかったので、もう一度行けたらいいなと思っています。まだ行ったことがないところでは、奈良と沖縄にぜひ行ってみたいです。6月に留学を終えてスイスに帰る前、両親が休暇を取って日本に遊びに来る予定なので、一緒にいろいろなところへ旅行するのを今から楽しみにしています。

将来の夢を教えてください。

生体工学の研究者になることです。昔から子供向けのアニメに出てくる機械やテクノロジーに憧れていて、父が薦めてくれた生体工学の本を読んだのがきっかけで人工筋肉や義手の開発に関心を持つようになったのです。担任の先生の紹介で、大阪工大で電動義手などの研究をされている吉川雅博准教授の研究室を見学させてもらう予定でとてもワクワクしています。子供のころからの夢を叶えるため、高校卒業後はチューリッヒ工科大でロボット工学を学びたいと思っています。
お国自慢:スイス連邦
3カ国語を操る国民 輪番制で7人の大統領
スイスは5つの国に囲まれたとても小さな国で、自宅のある国境の都市バーゼルでは学校から2つの外国を旅行して家に帰ることもできます。地域によって文化や言語が大きく異なりますが、国民全員が歴史ある大学や優れた教育制度に誇りを持っています。スイスでは多くの人が4つの公用語のうちの2言語と英語を話せ ます。チューリッヒ工科大のようなトップ レベルの大学には世界中から学生が集まるので、英語でも授業が行われています。また、内閣7閣僚が毎年、交代で大統領を務める輪番制は、世界の政治体制の中でもユニークです。もしスイスを旅行する機会があれば、ぜひルツェルンの街を訪れてください。古い街並みが美しく、有名な音楽祭も開 かれています。街のシンボルのカペル橋は26年前に火災に遭いましたが、今は再建されていて、よく見ると焦げ跡が残っているのが分かると思います。
  • ヨーロッパ最古の木造橋、ルツェルンのカペル橋
  • ルツェルン湖に浮かぶヨット。奥に見えるのはピラトゥス山
  • 家族と一緒にスイス・アルプスでハイキングするニコラさん(右から2人目)
  • ブラジルのバーハ・グランデに暮らすニコラさんの祖父母と従弟たち
  • 夏のアルプスで放牧される牛たち

グローバルボイス