常翔学園高校吹奏楽部

学習支援アプリを部活動に応用
念願の関西吹奏楽コンクール出場を目指す

FLOW No.94

コロナ禍で練習にさまざまな制約がある中でも知恵と工夫を凝らした練習を行う常翔学園高吹奏楽部。関西吹奏楽コンクール出場を目指し、部員一同、力を合わせています。同部部長の市田詩織さん(3年)、副部長の近藤汰星さん(同)、顧問の上野洋平教諭にお話を伺いました。

  • 顧問の上野教諭

  • 部長の市田さん

  • 副部長の近藤さん

普段の活動について聞かせてください。

市田:部員数は74人で、活動日は原則、日曜日もしくは月曜日を除く週6日です。1日の練習時間は、これまでの3時間半から緊急事態宣言中は1時間に短縮しています。時間にゆとりがないこともあり、平日はほとんど個人練習やパート練習を行っています。

近藤:吹奏楽の醍醐味は複数の人が1つの音楽を奏でるところにありますが、現在は大勢で集まることが難しい状況です。練習内容にも制約があり苦労しています が、オンラインでできることはオンライン化するなど工夫をしています。

具体的にどういった工夫をしているのですか?

市田:普段は授業で使っている学習支援アプリ「ロイロノート」を部活動に応用し、これまで購入した楽譜を紙で配付していたのをデータで送付することとしました。また、ギターの弦の押さえ方のレクチャーなど文字で伝えにくいものを動画に収めアップロードした部員もいます。

近藤:演奏する楽曲を決める時には、メッセージアプリ「LINE」のアンケート機能を用いて多数決を採りました。初めての試みでしたが予想以上に円滑に進めることができました。

上野:「ロイロノート」を部活動に応用するというのは、ICT教育を進める学校環境にうまく着目した素晴らしいアイデアだと思います。コロナ禍にも順応して前向きに取り組んでくれているので安心しています。

部はどんな雰囲気ですか?

近藤:部員数が多いだけあって個性が豊かで活気がありますね。自分では思いつかないような意見も出ますし、新しい発見がたくさんあります。

市田:協働するという雰囲気が常にあります。私は部長という役目を担っていますが、周囲の助けがあって初めて部長という立場が成立しているなと実感しています。

今後の目標について教えてください。

市田:8月の中旬に開催される大阪府吹奏楽コンクール・大阪府大会を突破し、関西吹奏楽コンクールに出場することです。今年は、コンクール出場者を選抜するための部内オーディションも行いました。私たち3年生は最後の大会ということもあり、みんな気合が入っています。

近藤:関西大会の出場は僕たちの悲願ですが、会場に笑顔を届ける意識も忘れないようにしたいです。観客の皆さんの温かい手拍子や楽しそうな表情があって初めて、僕たちも良い演奏ができると思います。

上野:さまざまな制約がある中、生徒たちはいろんなアイデアを出し合いながら頑張ってきてくれました。その努力が、観客の皆さんの笑顔やコンクール関西大会への出場権となって実を結んでくれたらうれしいですね。

公式YouTubeチャンネル「【学校法人常翔学園】FLOW公式チャンネル」でもご覧いただけます。

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