安川さんが常翔学園中に入学したきっかけは、塾の先生の勧めと「制服が可愛い」と感じたことでした。入学後は、長年ピアノを習っていたことや音楽大出身の先生に指導してもらえる環境にひかれ、合唱部に入部。高校2年では部長を務めました。部活動の他にも大阪工大が高校生向けに開講している「知財塾」※への参加や学校行事など多くの思い出があり、さまざまなことに挑戦できる環境だったと振り返ります。
当時は将来の夢として教師や音楽大への進学、看護師などを考えていました。そんな頃、通学途中の電車で男性が倒れる場面に遭遇し、何もできなかった経験から「すぐに助けられる知識と技術を学びたい」と強く思い、看護師を志すようになりました。
大学選びの時には、学園内にある3つの大学を見学できる制度を活用し、全ての大学に足を運びました。その中で摂南大看護学科を選んだ理由は、看護師に加えて助産師の国家試験受験資格も4年間で取得できる点に魅力を感じたからです。助産師課程は選考があり、学年定員が7人と狭き門ですが、「ここで学びたい」と揺るぎない目標ができました。
大学の授業では、妊産婦の死亡原因に自殺が多いことを聞き衝撃を受けました。出産は幸せに満ちた出来事だと考えていましたが、裏側に想像もできない現実があると知りました。学びを深める中で助産師資格を取りたいという思いを更に強め、2年の時に学内選考に挑戦。3年の春に無事、履修資格を得ることができました。
現在は病院実習と並行して、4年から始まる助産師課程に備え看護師国家試験の勉強を前倒しで進めています。将来は、「安全な出産を支え、精神的な相談もしてもらえるような助産師になりたい」と話す安川さん。「これまでの先生や友人に恵まれた環境にとても感謝しています。これからも頑張っていきたいです」と話す笑顔がキラリ輝いています。
※知財塾:大阪工大が主催する高大連携プログラム。生徒は特許や著作権などの知的財産について学ぶ。



前の記事へ





