好きな日本語を聞くと「『いらっしゃいませ』と『おつかれさま』です」と答えるちゃめっ気たっぷりのディアナさんは、インドネシアからの留学生です。留学当初に日本語学校に通いながらアルバイトをしていた大阪市内の飲食店でまず覚えたあいさつが気に入っています。日本語には中学生のころからゲームや「名探偵コナン」「ドラえもん」などのマンガ、アニメで親しみ、ジャカルタ国立大で日本語を専攻しました。留学後はアルバイト先でのお客さんとの会話などで生きた日本語を身につけてきました。
そんな努力の成果が、昨年12月に摂南大国際交流センターと寝屋川市国際交流協会が共催した「日本語スピーチコンテスト」での最優秀賞受賞でした。「わたしのクセ」のテーマで、「歩きスマホ」をやめられなかったり、漫画を読んでいて急に泣き出したり笑い出したりして周囲を驚かせる自分のクセについてユーモアたっぷりに3分間にわたってスピーチしました。「人前で話すのは苦手でプレッシャーがありましたが、最優秀賞は日本での一番の思い出になりました」と話します。
大学院で日本語などからインドネシア語に取り入れられた借用語の研究をしながら、海外留学を志す日本の学生の相談に乗ったり、国際交流のイベントに積極的に参加したりと忙しい毎日を過ごしながら、夢に見た日本の生活を満喫しています。日本の「きれいな空」と「おいしいお米」に特に感動したディアナさんは、旅行と食べることにも精力的です。北海道の雪、奈良の大仏、鳥取の砂丘、広島の原爆資料館、大阪のたこ焼き、と各地で大きな感動やおいしい出会いを経験したこともあり、将来は日本の旅行会社で働きたいと思っています。「大好きな日本をインドネシアの人に紹介したり、インドネシアの素晴らしいところに日本人を案内したり、2つの国の懸け橋になりたいです」とキラリ光る日本愛が陰ることはなさそうです。