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page30

FLOW No.86

地震体験を防災アプリ開発に

大阪工業大学 コンピュータ科学科2年

繁戸 芙紀子さん

「キラリ*Josho note」のページ30は、大阪工大の繁戸芙紀子さんです。今回も常翔学園のキャンパスでキラリと輝く学生を紹介します。

学外の人との交流もモチベーションに

昨年6月18日の朝7時58分、繁戸さんは通学途中のJR長尾駅前のバス停で大阪北部地震に遭遇しました。「経験のない揺れに強い恐怖を感じ、その後3回も夢に出てくるほどのトラウマになりました」と振り返ります。社会的課題を情報技術で解決することを目指す学内の学生プロジェクト「ソリューションデザインプロジェクト」で防災アプリ開発を目指した原点です。友人の同級生沖胡(おきえびす)智可子さんと開発しているのが、地震の怖さを疑似体験できる子供向けゲームアプリと、近くの河川の氾濫リスクを自動的に通知するアプリを1組にした防災アプリ「朋」です。プログラミングは全くの未経験で、入学後に一から学びましたが、1年生の冬にはそのプロトタイプ(試作品)を地元の枚方市役所の防災担当職員に見てもらい意見をもらえるまでになりました。2年生からは先輩の3年生のグループに入り、別の防災アプリ作りにも参加。枚方市内の高齢者や要介護者の安否を災害時にスマホなどで迅速に確認できるアプリ開発を目指しています。

中学校の時に、建築士の父がパソコン内に建物の精巧な3Dモデルを作るのを見て、コンピューターによるモノづくりに興味を持ちました。「好きなことを存分に学べそう」と大阪工大コンピュータ科学科に入学してからは、その持ち前の好奇心が開花。学内のプロジェクト活動だけでなく、学外のハッカソン*やアイデアソン、プレゼン大会、IT勉強会にも参加。臆することなくプレゼンテーションに挑戦しています。「意識やレベルの高い人との思いがけない出会いで刺激を受け、自分のモチベーションを上げる場です」と話します。「プレゼンは本当に難しいです」と言いながら、今年7月にあった大学図書館主催の「第7回ビブリオバトル in 枚方」では優勝(チャンプ本は小川洋子著『人質の朗読会』)するまでに腕を上げています。

AI(人工知能)やディープラーニングなどにも関心がある繁戸さん。「まだ、将来の道が見えないですが、さまざまなことに挑戦して失敗し、やりたいことを見つけたいです」。華奢な外見からは想像できないバイタリティと好奇心の持ち主で、何より失敗を恐れない姿勢がキラリ光ります。

ハッカソン=あるテーマについてプログラミング技術やアイデアなどでサービスやシステム、アプリなどを短期間に集中して開発し、成果をチームで競い合うイベント。

キラリ*Josho note