常翔啓光学園中学・高校 書道部

書は自分を映す鏡
一本の筆からあふれる無限の表現を楽しむ

FLOW No.81

楷書あり篆書あり、新字も旧字もそれぞれ。思い思いに書いた「常翔啓光学園書道部」の文字に部員たちの個性が光っています。部長の重塚千帆さん(高校2年)、副部長の長池陽さん(同)、顧問の森昌範教諭に同部の活動について伺いました。

  • 顧問の森教諭

  • 部長の重塚さん

  • 副部長の長池さん

普段の活動について教えてください。

重塚:高校生4人、中学生4人の計8人で火・木・土曜日に活動しています。学年の違いを気にせず何でも話し合えるアットホームな雰囲気で、今年は新入生向けのクラブ紹介などを通じて和気あいあいとした部の魅力をPRしたかいがあり、中高合わせて4人の新入部員を迎えることができました。

長池:活動場所は書道教室で、森先生が書いてくださったお手本を参考に練習しています。それぞれ好きな書体が違うので練習するときは一人で集中しますが、他の人の作品を見て、どんなところを意識しているか学び合える環境は良い刺激になります。先生は様子を見守りながら、僕たちが自分で気付けない部分をとても丁寧に指導してくださいます。

森:各自の好みに合いそうな題材を提案し、より字の良さを引き出せる書き方をアドバイスします。「これはNG」という決まりはないので、できるだけ部員たちが自分で考えて書く時間を作るよう心掛けています。

書道の魅力や難しさを教えてください。

長池:学べば学ぶほど新しい発見があるところが書道の魅力です。たとえば行書でも㆒つの字にいくつかの崩し方があり、普段よく見ている字が思いもよらない変化をするので面白いです。

重塚:書道の難しさを実感するのは、同じ字を何回練習しても上手く書けないときです。㆒つの作品を仕上げるまでに1カ月近くかけて 30 〜 40 枚練習することもあります。書は絵画と違って後から付け足したり修正したりすることができないので、完成間近で失敗してしまうと本当にがっかりしますが、最終的に自分の納得いく字が書けると「今まで一生懸命やってきてよかった」と思えます。

森:書道の作品づくりには書体や字形だけでなく、線の太さ、墨の滲みやかすれ、濃淡のコントラストなど多くの要素があり、一本の筆で生み出せる表現の幅は無限です。書いているうちに手がリズムに乗り、紙の上からメロディーが聞こえてくるような楽しさを体験してもらいたいですね。

今後の目標を教えてください。

長池:学内外の展覧会に出展するのはもちろん、大阪府高等学校芸術文化祭などの大きな作品展で賞を取れるよう、更に活動日を増やして練習に励みたいです。

森:展覧会を観に行くなど、一流の書家による「本物」の迫力を味わってもらう機会を増やしていきたいと思っています。また、今は手本を忠実に模倣する臨書が中心ですが、部員たちの方から「好きな歌詞を書きたい」といった希望を出してくれるとうれしいですね。技量が上がるにつれ、一人一人の自己表現がもっと表に出てくるのを期待しています。

公式YouTubeチャンネル「【学校法人常翔学園】FLOW公式チャンネル」でもご覧いただけます。

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