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今城 安喜子 客員講師
いまじょう・あきこ 2011年神戸親和女子大学発達教育学部児童教育学科教育心理コース卒。2015年兵庫教育大学大学院課程教育内容・方法開発専攻修了。名古屋経済大学人間生活科学部管理栄養学科准教授などを経て、2021年摂南大学農学部食品栄養学科講師。2025年から現職。兵庫県出身。
2024年元日に発生した能登半島地震から2カ月後、今城講師は日本栄養士会災害支援チーム(JDA-DAT)大阪府メンバーとして被災地に入り、栄養・食支援活動に携わりました。現地で最も衝撃を受けたのは、自治体倉庫に備蓄食料や支援物資が大量に積まれたまま、必要な場所へ十分に届いていない現状でした。乳児の離乳食や嚥下障害のある高齢者向けの食品は、月齢や症状に応じて適したものが異なります。今城講師は「発災時に専門知識がなくても適切に提供できるよう、平時からの仕分け体制が不可欠だと痛感した」と振り返ります。
また、避難所ではエネルギー重視の食事となり、たんぱく質や野菜が不足しがちです。その結果、ビタミンや食物繊維が極端に足りず体調を崩す人が多く、高齢者が便秘などに苦しむ姿も目の当たりにしたと言います。「災害時の食は命に直結する」と栄養学の視点から強く実感した経験でした。
「災害と食」を研究テーマとする今城講師は、地域と大学の連携を意識した防災イベントに力を注ぎ、「3つのT」(Time=簡単、Tasty=おいしい、Tender=人や環境にやさしい)をキーワードに、ポリ袋調理やローリングストック法を紹介してきました。体験により「こんなに簡単においしく作れる」「水の備蓄も日常で活用すれば手軽」といった気付きが生まれ、実践の大切さを伝えています。食を通じて地域のつながりが強まることも、大きな成果だと感じています。
更に、地域の防災リーダーの高齢化が進む中、新たな担い手の育成が急務であると指摘します。その解決につながるのが、学校教育における食の防災教育。23年間、小学校で食育に携わってきた経験から、「子供の学びが家庭や地域に広がり、防災力向上に直結する」と確信しています。



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