常翔啓光学園中学・高校歴史研究部

「自分で調べて、見て、触れる」歴史の面白さ
どこまでも広がる物語を読み解く

FLOW No.75

4年前までは部員ゼロだった常翔啓光学園中高歴史研究部。再始動のきっかけになったのは、学内の「3分間スピーチコンテスト」で一人の歴史好きの生徒が発表した「歴史研究部を復活させたい」という思いでした。発足当時の情熱はそのままに、今では部員も増えて精力的に活動しています。部長の山下航平さん(高校2年)、副部長の村田睦喜さん(同1年)、顧問の近藤広幸教諭にお話を伺いました。

  • 顧問の近藤教諭

  • 部長の山下さん

  • 副部長の村田さん

普段の活動状況を教えてください。

山下:月に一度の史跡巡りと事前学習を中心に、中学生6人、高校生 13 人で活動してい ます。皆で意見を出し合って訪れる史跡を决め、調べたこと、学んだことを旅のしおりや「歴研新聞」にまとめて振り返ります。また、毎年3 月ごろから夏の啓光祭に向けて準備を進め、パネル展示やゲーム感覚で歴史を学んでもらう催しを行っています。

村田:歴史好きが集まった部なので全員の仲が良く、和気あいあいと楽しく歴史を学んでいます。他の部活動とも両立させやすいため、スポーツ系クラブと兼部している人も多いです。

部の魅力は何ですか。

村田:「本物」の歴史に触れられるところです。常翔啓光学園中高は京阪電車の沿線にあり大阪にも京都にも移動しやすい上、周辺にも史跡がいっぱいあります。学校の敷地内で発掘された禁野本町遺跡を実際に見学した時はとても感動しました。

近藤:部のモットーは「実物を見よう」。机上の知識ではなく、自分で調べて、見て、触れて、五感を使って学んだ知識を大切にしてほしいです。

歴史を学ぶ面白さを教えてください。

山下:昔の人の生活を想像して、それを自分の目で確かめるのが楽しいです。例えば法隆寺のような誰もが教科書で知っている史跡でも、実物を見ながら解説を聞くと、建物の様式など詳しい知識が身につきます。

村田:小学校までは歴史は暗記するものと思っていたのですが、中学生になって近藤先生の授業を受けている時、「歴史というのは物語なんだ」と気付いた瞬間に見方が変わりました。数えきれない人の手で編まれた、いつまでも続く壮大な物語を読み解く感覚がたまりません。

近藤:子供のころ時代劇を見て、物語としての歴史の面白さに魅せられました。それを部員たちにも伝えるため、一人芝居を交えながら、ストーリー性を持たせて解説するよう工夫しています。

今後の目標や活動予定を教えてください。

近藤:知識を得るだけでなく、それを自分の言葉で話せるようになってもらえればと思います。「調べて、まとめて、発表する」という社会に出てからも役立つスキルを身につけてもらうのが目標です。

村田:去年の啓光祭では300人以上が僕たちの展示を見に来てくれました。今年はもっとたくさんの人に来てもらい、教科書には収まりきらない歴史の奥深さや広がりを伝えたいです。もちろん、まだ訪れたことのない史跡にも行ってみたいです。

公式YouTubeチャンネル「【学校法人常翔学園】FLOW公式チャンネル」でもご覧いただけます。

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