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FLOW No.89

本の虫が本の助っ人に

摂南大学 建築学科2年

森藤 優さん

「キラリ*Josho note」のページ32は、摂南大学の森藤 優さんです。今回も常翔学園のキャンパスでキラリと輝く学生を紹介します。

ビブリオバトルのために活版印刷所にも足を運ぶ

「幼いころから誕生日のプレゼントはおもちゃより本の方が嬉しかったです」と言う森藤さん。小学生のころから小説を読み始め、今では2、3日で1冊を読む根っからの小説好きです。群馬県内の高校を卒業し、大阪市内に住む祖父母のもとから摂南大に通っています。高校の同級生のほとんどが東京を進学先にする中、子供のころから度々遊びに来て親しみを感じていた大阪を選びました。「自分で住宅を作りたい」という夢もあり、建築学科で学んでいます。

森藤さんは昨年、全国大学ビブリオバトル2019の関西地区予選で優勝し、地区決戦に出場しました。「元々は人前で話すことが得意ではありませんでした」と言いますが、自分の好きな本を紹介してたくさんの人に読んでもらえることにつながれば、と参加を決意。選んだお勧めの本は「活版印刷三日月堂」(ほしおさなえ著 ポプラ文庫)。今は少なくなった活版印刷所を訪れるさまざまな悩みを抱えた客と店主の交流から生まれる心温まる物語です。予選のプレゼンテーションを前に森藤さんは自ら守口市内に今も残る活版印刷所を訪問。「鉛の活字の意外な重さを体験し、小説の描写のリアルさも実感できました」。ビブリオバトルが本の世界にこもっていた森藤さんと現実の世界の橋渡しをしてくれたのです。そんな実体験を交えたプレゼンテーションだったからこそ説得力が増しました。惜しくも本選のチケットは逃したものの、大勢の観客の前でのプレゼンテーションを経験できたことはとても貴重な経験だったと振り返ります。今年は去年より上の順位を目指し、「更に人にアピールできる話し方の工夫を研究します」と意欲的です。入学してすぐに大学の図書館学生サポーターに自ら志願。図書館でのイベント運営や、図書の選定などでも活躍しています。

1年の授業の設計課題で大きなひさしを持つ屋上カフェを初めて設計し学内の奨励賞を受賞。将来は建築家か本に携わる仕事か、まだ決められません。「読み始めると本の世界に入り込んでしまい、止めてくれる人がいなければ何時間でも読み続けてしまいます」と笑う森藤さん。今年も本の虫が、本の魅力をキラリと伝えます。

関西地区決戦でプレゼンテーションを行う森藤さん

初めて設計・制作した「屋上カフェ」の模型

キラリ*Josho note