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page36

FLOW No.94

夢は海外で活躍するパイオニア研究者

大阪工業大学大学院 化学・環境・生命工学専攻 博士前期課程2年

関口 ゆりあさん

「キラリ*Josho note」のページ36は、大阪工業大学大学院の関口 ゆりあさんです。今回も常翔学園のキャンパスでキラリと輝く学生を紹介します。

海外留学がターニングポイント 積極的な自分に成長

プラスチックの消しゴムと定規を一緒にしたまま放置するとくっついて剥がせなくなる原因の1つ、可塑剤。柔軟性や加工性を向上させる添加薬品類の総称で、軟らかいプラスチック製品に含まれています。関口さんはこの可塑剤について「含有量は最適か」「適正に混成されているか」を研究しています。測定器に向かう姿は既に研究者の雰囲気が漂いますが、実は高校生になるまでは実験の楽しさに夢中になっていただけで、化学を真剣に勉強しようという発想はあまりなかったと打ち明けます。それでも化学分野を専攻したのは、白衣を着ることにあこがれていたからで「笑っちゃうくらい単純な理由ですが、それが幼い頃からの夢だったのです」。

夢がかない、研究室では白衣姿で過ごす関口さん。成分分析や測定に1日の大半を費やします。9月には、オンライン開催される日本分析化学会年会で口頭発表を行う予定で、研究の傍ら発表準備にも余念がありません。多忙ながらも充実した日々を送っていますが、ここまでアグレッシブに研究や学業に打ち込むようになったのは、学部生の頃に経験した台湾とインドネシアへの短期留学がきっかけだったと言います。

留学先では、現地の学生と協働して実験を行いました。その過程で関口さんは、同年代の彼らが、自分をはるかに上回る知識量を持つことに驚きます。同時に、知的好奇心が旺盛で、自分に自信を持ち何事にも挑戦する彼らの姿に刺激を受けました。これを機に「もっといろんなことを勉強したい」と思うようになったという関口さんは、帰国後、文部科学省主催の学生研修プログラムに応募。審査を経て研修に参加しました。「留学していなかったら応募しようとさえ思わなかった」と留学前後でモチベーションが大きく変わったと振り返ります。

海外留学は、将来の目標にも影響を与えました。関口さんは今後、海外の研究機関で誰もしたことのない研究に挑戦したいと考えています。海外は日本よりも研究レベルが高いことを、留学時に肌で感じたからです。海外渡航が難しい状況はまだ続きそうですが「コロナを理由に夢をあきらめたくはありません」。あこがれは白衣から世界のパイオニア研究者へ。目標に向かって突き進む姿がキラリ光ります。

インドネシアでバイオディーゼルの製造を行う関口さん(左)

キラリ*Josho note