医療従事者から1番に選ばれるMRになりたい
〜「理想の医療」実現を目指して〜

中外製薬 オンコロジーユニット 大阪営業部 東大阪がん専門室   安田 美加   さん

安田 美加 さん:中外製薬 オンコロジーユニット 大阪営業部 東大阪がん専門室

PROFILE
2004年3月摂南大薬学科卒。同年中外製薬に入社し、愛知県で慢性関節リウマチやC型肝炎などの治療薬を担当。2008年からオンコロジーユニット大阪営業部配属となり、がん専門MRとして勤務。奈良県出身。

中外製薬はオンコロジー(がん)領域において日本のトップシェアを誇る企業です。摂南大を卒業した安田さんは、同社の医薬情報担当者(MR)になって10年。製品の情報提供だけでなく、医療従事者とともに「理想の医療」を追求したいという思いで職務にまい進しています。医療従事者から1番に選ばれるMRになることが目標です。

幼いころから医師に憧れ、医療にかかわる仕事を夢見ていた安田さん。摂南大薬学科で学び、MR職を強く意識するようになったのは、目標となる女性MRの先輩がいたからだと言います。「当時、女性MRの数は少なかったので、MRは男性の仕事というイメージを持っていました。しかし、学内の就職説明会に登場した女性MRの先輩はとても輝いていて、自信と誇りを持って仕事をしている姿が目に浮かぶようでした」。目指す将来像が明確となり、安田さんの心は決まったと振り返ってくれました。

入社後は愛知県に配属となり、慢性関節リウマチやC型肝炎などの治療薬を担当。「右も左も分からない新人だからこそ、熱意とフットワークだけは誰にも負けない」と、ただがむしゃらに医療機関を訪問し続けました。業務に慣れるにつれて、同社の主力製品である抗がん剤を担当したいという意欲が芽生え、2008年には努力と実力が認められオンコロジーユニットへ異動。現在は東大阪がん専門室に勤務し、大学病院などを担当しています。

「入社当初は自社製品の宣伝を繰り返す日々でしたが、患者さんと向き合う先生方と接していくうちに、それぞれが思い描く理想の医療があると分かりました。そこには、多様なニーズが存在し、私たちMRにもお手伝いできることがあると気付きました」。その具体的な事例として、同社が推進しているさまざまな連携活動支援があります。近年急速に整備が進んでいるチーム医療を支援するため、多くの職種を巻き込んだ勉強会を繰り返し実施しました。勉強会を通じていろいろな課題や問題点を見つけ出し、改善のための取り組みを行うことで、理想の医療に一歩近づき、MRもチーム医療の一員として貢献できる手段があることを学びました。

「がん領域トップシェアの弊社だからこそ、売上だけでなく、医療従事者とともに理想の医療を追求する取り組みも率先して行う責任がある」と力強く語った安田さん。中外製薬MRとしての責任や誇りがそこにはありました。

そんな安田さんが人前で話す時の心構えを学んだのは、摂南大在学中でした。所属していた毒性学研究室では、4年生が学生実習の説明を行います。「伝える」だけでなく「伝わる」話し方にこだわって創意工夫したと言い、この経験が現在の仕事にも役立っているそうです。また、母校の魅力の1つとして「就職活動の時に親身になって相談に乗ってくれる職員の方やOB・OGがいること」を挙げます。「就職という人生の大きな岐路に立った時、多くのアドバイスを聞いた上で決断できる環境は非常に恵まれていると思います」

後輩たちへのアドバイスとして「MRに必要なスキルは、幅広い知識と創造力、提案力、行動力」だと語った安田さん。「最近では、異なる職種における連携の橋渡しができるコミュニケーション能力も重要な要素になっています」と言います。がん治療に万人共通のマニュアルはなく、年齢や性別など患者さんの背景によって最も適する治療法は異なります。自社製品だけでなく、他社製品や疾患、医療制度も含めた幅広い知識を身につけ、医師と話し合うことが信頼関係を築く第一歩です。その上で、医師と共に「理想の医療」を実現するための手段を考え、提案し、行動できる力が、医療従事者から1番に選ばれるMRに求められていると言えるのではないでしょうか。

「とても尊敬している先生に、何か相談したいことがあるとあなたの顔が1番に浮かぶと言っていただいたことが、今の私の原動力になっています。医療従事者から最も信頼され、1番に選ばれるMRであり続けるために、自分自身も常に成長し続けたいですね」

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