学校法人 常翔学園創立100周年記念サイト

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2022.02.18

『「おかあさんの被爆ピアノ」上映と被爆ピアノとふれあう会 in 常翔ホール』を開催しました。

 学園は新型コロナウイルス感染拡大防止対策を徹底した上で1月29日、創立100周年記念コンサート「『おかあさんの被爆ピアノ』上映と被爆ピアノとふれあう会 in 常翔ホール」を大阪工大梅田キャンパスの常翔ホールで開催。卒業生、保護者、教職員など86人が来場しました。
 このイベントは、1945年8月6日に広島で原爆に遭った被爆ピアノに触れ合い、参加者とともに平和について考えようと企画。昨年8月から全国で公開された被爆ピアノを題材とした映画の上映と、学園設置学校の学生・生徒と教員による被爆ピアノでの演奏をお届けしました。
 映画上映に先立ち、禅定佳隆常翔ホール館長が挨拶。「平和であることに感謝する機会を一人でも多くの人に持ってほしい」とコロナ禍のなか開催を決断した思いを伝えました。
 映画は全国に被爆ピアノの音色を届ける広島県の調律師 矢川光則さんの活動をモデルにしたもので、佐野史郎さん、AKB48の武藤十夢さんのW主演で話題となった作品です。矢川さんは、現在も被爆ピアノを修理・調律して、自らトラックを運転しながら全国に被爆ピアノの音色を届けています。
 上映後には、映画のモデルとなった矢川さんをお迎えし、禅定館長とプレトークを実施。矢川さんは、「原爆のことを後世に伝えていきたい」「ピアノにある細かな傷は爆風で飛んできたガラスの破片が刺さってできたものです。この傷を見て原爆の悲惨さを感じ取ってほしい」と自身の活動に対する強い思を語りました。また、昨年7月に私財を投じて開設した「被爆ピアノ資料館」(広島市安佐南区)の紹介があり、「若い人達への命の教育、平和学習に是非とも利用してほしい」と話しました。禅定館長は学園の戦争の歴史をスライドで紹介し、「過去を振り返りながら戦争を絶対に忘れてはならない」と平和の大切さを話しました。
 現在、矢川さんの経営する矢川ピアノ工房では6台の被爆ピアノを所有。出来るだけ元の部品を生かしながら調律し、命の大切さを奏でる平和の音色を届けています。本イベントには、その内、絵本「ヒロシマのピアノ」の題材となった「ミサコのピアノ」と「カズコのピアノ」を持参。演奏会では「カズコのピアノ」を用いて、常翔啓光学園高と大阪工大の学生・生徒3人と大阪工大の教員1人が平和への祈りを込めながら演奏するとともに、禅定館長の伴奏に常翔学園中高の教員2人が歌声を乗せました。80年近く経った今でも美しい音色を奏でるピアノに来場者は聞き入り、一人ひとりが「平和」であることに感謝するひと時となりました。

[出演者(出演順)]
・中村真悠さん(常翔啓光学園高2年)
・角谷心之介さん(大阪工大電気電子システム工学科1年)
・目片伶奈さん(大阪工大ロボット工学科1年)
・田熊隆史教授(大阪工大電気電子システム工学科)
・白神順子教諭、禅定みどり教諭、禅定佳隆教諭(常翔学園中高芸術科[音楽])

 本コンサートは学園創立100周年を記念し、日頃の皆様からのご厚情への謝意を表す企画として昨年の11月から隔月で開催しています。次回は3月5日に「JOSHO GOSPEL CONCERT」を開催します。
【今後の「常翔学園創立100周年記念コンサート」開催予定はこちら

被爆ピアノでの活動について語る
矢川さん(右)と禅定館長
 
学園の戦争の歴史を紹介する禅定館長
中村さん
角谷さん
目片さん
 
田熊教授
禅定佳隆教諭(中央)の伴奏に合わせて
歌を披露する禅定みどり教諭(左)と白神教諭
被爆ピアノに触れ合い
矢川さん(左)の説明に耳を傾ける参加者ら
絵本の題材となった「ミサコのピアノ」。
絵本とともにホワイエに展示
戦争の悲惨さを物語る展示パネルを見入る
参加者ら
矢川さんとともに
全国に被爆ピアノの音色を届けるトラック(映画にも登場)