常翔学園Flow112号
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防災服の背中に「広島県」の文字危機管理課の一室。リアルタイムの気象状況が8台のモニターに映っている大学卒業前に仲良し5人組で記念撮影(松坂さんは中央)広島県の防災職1期生は3人で、うち2人が広島国際大卒業生の松坂さん(右)と郷田爽真さん〈2018年救急救命学専攻(現:救急救命学科)卒〉活躍する卒業生広島国際大学リアルで厳しい実習に感謝広島県 危機管理監 危機管理課 主任巻 頭 特 集04August, 2025 | No.112 | FLOW松坂さんは、広島県が全国に先駆けて開設した災害対応を専門的に行う「防災職」1期生です。福岡県で救急救命士として働いていた2023年、広島県が新たな採用区分を作ったことを知り応募、倍率17倍の難関を突破しました。 救急救命士は小学生の時から憧れた職業でやりがいを感じていましたが、大災害になると全ての救助要請に対応できなくなる現実に、はがゆさも感じていました。「防災や減災対策から救える命を増やしたい」。そう考えていた時に天職とも感じる防災職に巡り合いました。 現在は危機対策グループに所属して、県が所有する防災ヘリコプターの事務手続き全般や災害対策マニュアルの見直し、気象台との窓口を担当。「初めて知ることや覚えなければいけないことの連続」と笑いますが、分からない言葉や条例はすぐに調べ、仕事は優先順位をつけて滞らせないよう努力しています。 広島国際大では救急救命学専攻(現:救急救命学科)の1期生でした。命を救い守る現場をくぐり抜けてきた経験を持つ教員の指導は真剣勝負で、訓練用の人形を使う脳梗塞などを想定した実習では、誤った対応をすると容赦なく「心肺停止」とされました。「当時は『そんな厳しくせんでいいやん』と思いましたが、今ではリアルで質の高い授業をしてくれたことに感謝の気持ちでいっぱいです」 長崎の離島で育った松坂さんにとって広島はゆかりがない土地で、当初は周りの人が話す言葉も分からず不安でいっぱいでした。しかし、1期 生 の 結 束力は強く、東広島キャンパスから徒歩15分の下 宿には 毎 晩4、5人の 友 人 が 集 いました。今も仲間とは定期的に会い、何でも相談し合えるかけがえのない関係が続いています。「今やふるさと同様になった広島のために働けることがうれしい」と笑顔を見せ、「防災に関する知識や経験を積んで、誰からも頼られる存在になりたい」と将来を見据えます。警察官、消防士を経てたどりついた今は充実して います。「好きな仕事をしていても、新たな興味や関心が芽生えたら抑え込まないで挑戦してほしい」。後輩へのメッセージには自 信 が あ ふ れて いました。まつさか・あつし ●2017年広島国際大学保健医療学部医療技術学科救急救命学専攻(現:救急救命学科)卒。広島県警、福岡県の筑紫野太宰府消防本部を経て、2024年広島県庁入庁。長崎県出身。全国初の「防災職」1期生 災害対応のプロとして研さん積む松坂 篤史さん

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