常翔学園FLOW110号
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ハドルわだ・まな大阪工業大学 情報メディア学科4年日本放送協会(NHK) 内定アメフトの学生フォトグラファーから映像技術者へカメラに没頭した4年間完成した8K動画をスクリーンで確認(右が和田さん)アメフトの試合を撮影する和田さん 和田さんが大阪工大の情報科学部に進学したのは、情報通信技術に関わる複数の学科があることや規模が大きいことが魅力的で、「多様な学びや人と触れ合える環境で、専門知識や技術を学べる」と考えたからです。高校時代にアメリカンフットボール部のマネジャーを務め、「いつか自分も選手の写真を撮りたい」と画像や映像に興味を持っていたこともあり、情報メディア学科を選択しました。 入学後はアメフトを専門に撮影している団体のフォトグラファーとして高校生や大学生の試合に出向きました。「アメフトに打ち込む熱い瞬間を発信したい」という思いで活動し、撮影方法の勉強やアルバイトで貯めたお金で望遠レンズを買うなど、より良い写真が撮れるよう努力しました。クリスマスボウルや甲子園ボウルも撮影し、2024年にはアメフト専門ウェブサイト「HUDDLE」に写真が掲載されました。 写真撮影を通じて、「画像処理や撮影方法、映像についても学びたい」と考えるようになり、3年の研究室配属では空間映像システム研究室を選びました。研究室には、超高精細映像の8Kカメラが備えられていて、「最新の技術を学べるんだ」と胸がときめきました。2023年には、8Kカメラを用いて大学紹介動画を7人で作成しました。撮影と編集に分かれ、和田さんは撮影を担当。リーダーとして全体を取りまとめ、完成した動画は11月の学園祭で発表しました。「完成までは道のりが長く感じましたが動画を見た人の反応を見て、もっといろんなことを発信したいと思うようになりました」と振り返ります。 春からは、NHKのメディアエンジニアとして、撮影や海外中継などを担います。カメラを始めて、その楽しさに気付いた4年間でしたが、挫折しそうな時もありました。「写真を見る目が肥えてきて、自分の作品に自信を持てなくなったことがありました」。その時は、学科で学んだ加工技術を使ったり、次はどうしたらいいかを考えるようにしました。そして「苦しい時期があったからこそ、良い写真が撮れるようになった」と語ります。 2028年に開催される米・ロサンゼルスオリンピックで、「フラッグフットボール」が新種目として追加されます。「大好きなアメフトを起源とする種目が追加され、その放送権利を持つ予定のNHKで働けることがとてもうれしい。何としても中継には携わりたい」と話します。後輩には「やりたいと思ったことは何でも挑戦してほしい。一歩踏み出せば、次につながります」とエールを送ります。4年間の学びを生かし、興味を職業につなげた和田さんらしい言葉です。03FLOW|No.110|February, 2025特集新卒生からの「エール」和田 真奈 さん

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