─放射線をたんぱく質に当て、散乱と吸収を解析─疾患の仕組みを原子・分子レベルで明らかに教育・研究ドナネマブといった新しい治療薬が使われるようになりました。脳内の異常なたんぱく質を取り除き、症状の悪化を抑えることを狙う薬です。患者の選択肢は増えましたが、適応の違いや副作用もあり、新たな薬剤や予防法の研究も続けられています。手掛かりの一つになるのが、たんぱく質の分子や原子の働きを明らかにすることです。広島国際大診療放射線学科の松尾龍人准教授は放射線を用いた手法でこの解明に挑んでいます。まつお・たつひと ■2005年大阪大学基礎工学部システム科学科卒。2010年同大学院基礎工学研究科機能創成専攻博士後期課程修了。高輝度光科学研究センター博士研究員、日本原子力研究開発機構研究員、量子科学技術研究開発機構主幹研究員などを経て、2024年広島国際大学保健医療学部診療放射線学科准教授。博士(理学)。大阪府出身。ニューウェーブ広島国際大学保健医療学部 診療放射線学科09FLOW|No.110|February, 2025長く対症療法が取られてきたアルツハイマー病にレカネマブや松尾 龍人准教授
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