常翔学園FLOW110号
10/24

ひろYouTubeで動画配信中!インタビューを終えて●田原さん廃材の魅力に気付く方法を知り、活用方法を学ぶことができました。イベント企画では、「知ってもらいたい」「楽しんでもらいたい」という思いや、多様な視点で物事を見て考えることが大切だと感じました。●福島さんいつもと違う見方をすることで見える景色が変わり、さまざまな考え方が出来ると思いました。LABの活動をヒントに広商店街の課題解決に取り組むなど、今回の学びを今後の授業に生かしていきます。1.3.6.1.廃材の写真を使ったオリジナルゲームのカード2.オリジナルゲームで盛り上がる(左から)大月さん、福島さん、田原さん 3.古くなった椅子の背もたれや座面を古着や不用になったぬいぐるみで加工 4.紙製の容器を使ったランプシェード 5.不用になったガスメーターから取り出したダイヤル 6.7.種類や大きさ、色別に分類・収納されているマテリアルライブラリー2.4.7.5.と話す大月さん(中央)。左が田原さん、右が福島さん08February, 2025|No.110|FLOWと考えました。クリーンセンターや文化センター、保育所など、関心を持ってくれる所が増えてきたので、そろそろ支援する側に回ってもよいかなと感じています。●福島 どんな時にやりがいを感じますか?■大月 多くの人が訪ねて来てくれることです。廃材やアップサイクルに興味がある人、地域活性化に取り組む人、教育関係、美術館や博物館、子供の遊び場関係の人、学生。さまざまな人と知り合い、その人たちの活動の広がりに触れられることは楽しいです。●田原 大月さんは活動を通じて地域とつながり、新たな風を起こしています。私たちが大学近くの広商店街(呉市)でフィールドワークをしたところ、利用者のほとんどは高齢者でした。若者の利用を促進するイベントを開きたいのですが、どのようなことに気をつければよいでしょうか?■大月 若い人が利用するお店もありますか?●田原 パン屋など飲食店は利用しています。■大月 みんな食べることが好きということですね。では、食に絡めた企画はどうでしょう。家に余っている食材を持ち寄って料理を作ったり、高齢者の庭や畑で収穫できずにいる柿やミカンを若い人が代わりに収穫して使ったり。お年寄りから調理を教わることや、無料でもらったもので何かを作ってその家に還元するのも楽しいですね。●田原 とても面白そうです。どんなことができるか考えてみます。●福島 大月さんの話を聞いていると、何をやるにも目的をしっかり設定することが大事なのかなと感じます。私は将来、子供向けの野球教室を開きたいのですが、どんな特長を出すかで悩んでいます。■大月 目的も大切ですが、私自身は楽しいからやっていることが多いです。美術館で仕事をしている時も、「こんなに面白い人がいる。こんな面白い作品がある。みんなに知ってもらいたい。どうやって人につなげよう?」という感じです。福島さんは野球を面白く感じていますか?●福島 すごく面白いです。自分は投手なので、打者との駆け引きが楽しいです。投手が試合の流れを作っているところがあるので、その作り方を伝えたいです。■大月野球にはそんなストーリーがあるのですね。そういう話をする野球教室って、すごく楽しそう。子供だけじゃなく、大人とも話のできる場になると、すごく素敵だと感じます。2人の活動が今後どのように広がっていくのか楽しみです。ぜひ、教えてくださいね。●田原商店街を盛り上げる企画を考えます。また、報告します。●福島 野球教室へのアドバイスに元気をもらえました。ありがとうございました。おおつき・ひろこ 1956年生まれ。ミュージアムエデュケーションプランナー。板橋区立美術館学芸員を経て1986年に独立。ミュージアムづくり、展覧会監修、コミュニケーションや学びを誘発する空間デザインを行う有限会社イデアを設立し、数多くの公立ミュージアムの設立準備や運営に関わる。著書に『クリエイティブリユース─廃材と循環するモノ・コト・ヒト』(ミルグラフ)『じぶんでつくろうこどものしゅげい』『コレでなにする?』『まるをさがして』(以上、福音館書店)など。

元のページ  ../index.html#10

このブックを見る