常翔学園FLOW109号
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リングの構造を見学する学生(2024年11月25日 時点)ぬきせつごう柱をくり抜き、開口部に梁を差し込む貫接合。リング北東工区では鋼板とボルトで補強している=右の図は大林組提供 リングは幅約30m、高さ約20〜22m、内径約615m、周囲は約2㎞と、木造建築物では世界最大級を誇ります。柱と柱の間に木材を水平に貫通させる伝統的な工法「貫接合」を用い、京都・清水寺の舞台を支える柱に似た巨大な格子が連なっています。リングの下は通路として会場の主動線となり、階上の通路「スカイウォーク」からは会場全体はもちろん、瀬戸内海や大阪の街並みも眺めることができます。 リングの建築は2023年6月に始まり、3つの工区に分けてそれぞれ共同企業体(JV)が担当。北東工区を大林組・大鉄工業・TSUCHIYAから成る大林組JVが進めてきました。8月21日に3工区の木造建築部分が1つにつながり、現在はエレベーターやエスカレーターの設置、開催まであと 139日01FLOW|No.109|November, 2024巻頭特集EXPO 2025 大阪・関西万博 現場を束ねる大林組所長は大阪工業大学卒業生西村理事長、井上学長、建築学科学生が見学来年4月に開幕する2025年日本国際博覧会(大阪・関西万博)会場でシンボルとなる環状の木造建築物「大屋根リング(以下、リング)」の北東工区建設を担当する大林組で現場所長を務める内林隆文さんは大阪工大建築学科の卒業生です。リングが8月末につながったことから、先輩の活躍ぶりを間近で体感したいと同学科の寺地洋之教授と大学院生・学部生の計23人が9月12日に現地を訪れ、現場見学や工法の説明を受けました。学園の西村泰志理事長と大阪工大の井上晋学長も同行し、内林さんと同じく同学科卒業生で万博パビリオン建設の現場所長の徳永純一さん、大阪関西万博室課長の植村章浩さんとの5人で万博建設のやりがいや仕事に生きる母校の学びを語り合いました。大阪・関西万博の巨大なリング体感

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