常翔学園FLOW106号
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フィルムカメラで撮影した写真ぜんそく12February, 2024|No.106|FLOW広島国際大学 看護学科3年 1歳の頃から気管支喘息などで入院することもしばしばあった伊藤さんにとって、いつも優しくケアをしてくれる看護師は憧れの存在でした。それだけに、病気と闘う小さな子どもを看護する人になりたいと思うのも自然な流れで、迷わず看護学科に進学しました。予習復習を毎日欠かさず、勉強時間の捻出に早起きしたり夕方に大学に残ったりしています。午前5時に起床する日は「つい通学電車の中でうとうとすることもあります」と苦笑します。 今年度は、学外実習で外科や内科など病院のさまざまな領域の現場を体験しました。最初は「患者さんと何か話さなくては」という思いでいっぱいでしたが、あえて口をつぐむことも必要だと学び、沈黙をうまく活用できるようになったと言います。与えられた課題をこなしていたら睡眠時間が2時間になったという日もありましたが、実りのある実習でした。特に印象に残っているのは、新生児集中治療室(NICU)を見学したことです。NICUとは、早産や低体重あるいは肺や心臓に疾患を持って生まれた新生児を24時間体制で治療する場所です。懸命に生きようとする小さな命とそれを全力でケアする看護師の姿に胸を打たれ、小児の中でも特に赤ちゃんの看護がしたいと思うようになりました。 そんな伊藤さんはフルート奏者の一面を持っています。中学生の頃、吹奏楽部でフルートを担当したことがきっかけです。大学に入学してからは週に1度レッスンに通い腕を磨いています。「風のようになびいて響く高音がとても心地よくて好き」で、姉の結婚式でも演奏しました。また最近では、友人の影響を受けてフィルムカメラでの撮影にも挑戦しています。スマートフォンにはない、ファインダーをのぞき込んでシャッターを切るところが魅力的で、忙しい勉強の合間の良い息抜きになっています。 夢に向かって着実に歩みを進める伊藤さんは大学卒業後、助産師の資格取得を目指しています。将来、赤ちゃんの看護にかかわるなら看護師に加えて助産師資格も取得しておいた方が良いと先生からアドバイスをもらったからです。「人一倍勉強して、将来はNICUの看護師として、小さくても力強く生きる新生児の命を救いたいです」。瞳に宿る強い意志がキラリ輝いています。いとう・すずか「キラリ*Josho note」page46は、少林寺拳法部で全国の頂点を目指し、心技体を磨いてきた摂南大の稲塚悠二さんと、将来は新生児の命を救う現場の最前線に立ちたいと資格取得の勉強に燃える広島国際大の伊藤鈴伽さんです。今回も常翔学園のキャンパスでキラリと輝く学生を紹介します。小さな命を救いたい将来はNICUの看護師に助産師資格の取得も視野に猛勉強息抜きはフルート演奏とフィルムカメラ伊藤 鈴伽さん

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