日々の積み重ねが合格へのカギ趣味の韓国語を生かす夢へ第一歩安心・安全な車をつくりたい夢に向かって苦手科目も克服摂南大学 現代社会学部 現代社会学科 進学常翔学園高校3年(文理進学コース)大阪工業大学 工学部 機械工学科 進学常翔啓光学園高校3年(進学コース)新卒生からの「エール」202304March, 2023|No.102|FLOW新型コロナウイルス感染症が流行し始めた頃、常翔学園高に入学した小林さんにとって、学校生活は想定外の連続でした。入学式は簡素化され、授業はオンラインがほとんど。登校する日も限定され、学校行事も次々に縮小・中止となりました。一番楽しみにしていた体育祭は3年間で1度しか経験できず「仕方ないとは思うけど、やっぱり心残りはあります」と話します。しかし、3泊4日の修学旅行は良い思い出で、沖縄のきれいな海やサイクリングを思い切り楽しみました。 そんな小林さんの趣味はK-POP音楽を聞くことで、韓国語を独学しています。当初は、大学で本格的に学ぼうと考えていましたが、趣味が高じて芸能やテレビ関係の仕事に関心を持つようになり、進路を変更。メディアについて深く学べる摂南大現代社会学科を志望校としました。筆記試験と面接が課されましたが、新設学科で「過去問がないという苦労も味わいました」と振り返ります。そのため定期試験や校内学力テストの成績を上げることに注力しました。苦手な日本史は、繰り返し教科書を読んで歴史の流れや登場人物を忘れないように工夫したと言います。また、面接対策は学校内の模擬面接を活用。その中で「話すことを複数用意しておく」練習を重ねたことで、実際の面接でも冷静に受け答えすることができ、見事合格を勝ち取りました。 それだけに後輩たちには、積み重ねの大切さを伝えたいと話す小林さん。「繰り返し教科書を読んだり問題を解いたり、面接練習をするというのは地味な作業に見えるかもしれません。けれどそれが結果につながるのです」。小林さんならではのエールです。中学校・高校の6年間を常翔啓光学園で過ごした別所さんは、学校生活を振り返って「中学と高校では状況が大きく変わりました」と話します。高校入学と同時期に新型コロナウイルス感染症が流行し、学校内では常にマスクを着用しなければならなかったからです。声が聞き取りづらいうえに表情も分かりにくく会話に苦労することもあったと言います。また、昼食は黙食が励行され「友達とわいわい楽しくできる時間が限られて、正直寂しい気持ちはありました」。そんな別所さんが大阪工大に進学しようと思ったのは高校2年の時です。父が車好きで、昔から家には車の雑誌があふれていた影響を受け、日本の自動車メーカーで車をつくりたいと機械工学科を志望。筆記試験や面接試験の他に高校の成績も評価されるため、苦手な英語には最も時間を割きました。まずは、毎朝学校で実施される単語テストで着実に点を取ろうと勉強。英検準2級にも挑戦し合格しました。また、緊張しやすいので、担任の先生と模擬面接を重ねました。本番当日は「やっぱり緊張しました」がクラスメートの顔を見つけて安心でき、持てる力を発揮できたと胸を張ります。 大学では自動運転や運転支援システムなどの知識を深め、痛ましい事故で尊い命が失われることがないよう、将来は安心・安全な車づくりに貢献し交通事故を減らしたいと語る別所さん。「実現したい夢が明確なら、それを追求していってください。偏差値や世間の評価よりも、自分が行きたい、学びたいと思える進路を選ぶのが一番です」と話します。別所さんから後輩に向けた熱いエールです。こばやし・りりこべっしょ・さとし巻頭特集小林 理莉子 さん別所 聖士 さん
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