数字で見る学園設置3大学の国際交流摂南大生が青年海外協力隊として派遣された19カ国当時の藤田進総長・理事長(右)に迎えられるゴルバチョフ氏東京オリンピック、文部省に留学生課(外国人留学生数3003人)大阪工大・短大に3人のアジア人学生が入学大阪万国博覧会、私費外国人留学生統一試験実施(外国人留学生数4444人)日中国交正常化国が私費外国人留学生に学習奨励費支給開始摂南大に国際言語文化学部設置、大阪工大短大部で中国人研修生を隔年で受け入れ(93年まで)中曽根政権が留学生10万人(21世紀初頭)受け入れ構想日本語能力試験を開始(外国人留学生数10428人)摂南大国際言語文化学部が夏期休暇期間中の海外語学実習をスタート大阪工大が外国人留学生・帰国生徒対象の入学制度摂南大が外国人留学生・帰国生徒対象の入学制度。この年電気工学科にインドネシアから初の留学生。大阪工大が学術交流推進のため外国人客員研究員規定を整備大阪工大が外国人留学生学内奨学金制度中国の同済大など海外の大学と学園初の交流協定ゴルバチョフ・ソ連元大統領が来訪し学生らと対話清華大(中国)と交流協定「同済大大阪工大摂南大学日本語学院」の設立協定書調印「黒龍江大・大阪工大国際文化教育学院」設立韓国の大田大学校と交流協定留学生のための国際会館竣工「第1回北方交通大・工大・摂大合同構造工学シンポジウム」を北京で開催米国のサンノゼ州立大と交流協定摂南大に学生海外留学制度、摂南大学国際会館竣工広島国際大で「第4回 学園3大学/北方交通大/同済大 生活と環境シンポジウム」を開催アルバート・ゴア米元副大統領が来訪し記念講演会広島国際大に国際交流センター。発足記念シンポジウム開催大阪工大に国際交流センター摂南大に国際交流センター(2021年にグローバル教育センターに改称)大阪工大が神田外語大と連携協定を結び、英語学習をサポートするLLC(Language Learning Center)を開設広島国際大国際化ビジョンを制定広島国際大Stay in Hiroshima短期プログラムを実施し、中国から10人の短期留学生1984年1985年1986年1988年1992年1993年1994年1995年1997年2001年2002年2006年2009年2010年2011年2015年2017年1993(平5)年4月23日、ソ連元大統領のゴルバチョフ氏が学園を訪問し、教職員や学生らに特別講演を行いました。学園創立70周年で進めた国際交流の記念事業の一つ。東西冷戦を終結させた立役者の一人でノーベル平和賞受賞者の来訪とあって、会場の大阪工大大宮キャンパス・創立六十周年記念講堂(現・OITホール)周辺は多くの人々が埋め尽くし、各メディアが取材に押しかけました。<現代ではあらゆる国がかつてなく、他の国々との関係に大きく影響される。……一年半前に世界はイラクのクウェート侵攻というつらい試練に引きずり込まれ、その後、ユーゴスラビアで悲劇的な国内紛争が始まりました。……一方、わが国とかつてソ連を構成した他の国々の内部の疑義が深まり、紛争の火種が燃え盛る炎となってしまった場合の危険は巨大であります>(1993年5月10日付の学園新報)。講演の一部ですが、まるで今ウクライナで起きていることを予言しているようです。学園の国際化の関連年表1964年1969年1970年1972年1978年1982年1983年May, 2022|No.98|FLOW22海外交流協定先23ヵ国59大学・団体海外留学・派遣実績(2019年度)在籍外国人留学生(2021年度)大阪工大16ヵ国45大学・1機関321人(19ヵ国)187人(16ヵ国)63人(学部47人、大学院博士前期12人、同後期1人、専門職学位3人)54人(学部47人、大学院修士・博士前期7人)注:2020、21年度はコロナ禍で海外留学・派遣は中止に摂南大広島国際大7ヵ国17大学・機関38人(5ヵ国)*2016〜19年度で計217人19人(全員学部で医療福祉学科16人、リハビリテーション支援学科、医療経営学科、薬学科各1人)浅野英一国際学部教授青年海外協力隊 高校から海外大学へ多様化する国際交流の形方交通大、インドネシアのストモ博士大が友好大学となりました。こうした大学での学生の海外研修や教員間の学術交流も活発化しました。 21世紀に入るとグローバリゼーションやグローバル化といった言葉が、あらゆる分野で使われるようになりました。学園設置3大学でも、海外留学や海外研修、国際PBLなどで学生を積極的に海外に派遣するようになっています。海外の大学や機関・団体との交流・連携協定も年々増え学園だけで地球規模の知のネットワークができています。留学や海外研修が当たり前になった中で、国際交流のユニークな取り組みとして摂南大学の青年海外協力隊への参加支援があります。同大では、国際協力の専門家で自身もアフリカでの青年海外協力隊やJICA専門員の経験が豊富な浅野英一国際学部教授の指導などで、2006年からこれまでに33人が選考試験を突破。現役学生の合格率では全国トップレベルを誇っています。合格者はアジアやアフリカの途上国を中心に世界19カ国に派遣されました。浅野教授は「彼らは世界がボーダレスだということを肌で感じ、一皮も二皮もむけて成長して帰ってきます。平和の尊さや日本の良さを身に染みて学んだと口をそろえます。これこそ国際交流の最も大事なことです」と話します。また、今後の国際化の大きな流れを示しているのが、常翔学園高から台湾など海外の大学への進学の増加です。台湾へは2019〜2021年度の3年間で23人にもなります。2022年度は台湾の大学の10人に加え、オーストラリアとオランダに各1人が進学する予定です。同校の田代浩和校長は「台湾の大学は国立でも私立でも学費が安く、中国語や英語も身に付くというメリットで関心を持つ生徒や保護者が増えています」とその背景を話します。同校では台湾の高校との交流活動も活発化。昨年6月にはオンラインで高校2年生が科学探究を発表し合うイベントも開催し、生徒たちには大きな刺激になりました。新型コロナウイルスによるパンデミック、ロシアのウクライナ侵攻による食糧やエネルギーの危機、世界的な貧富の格差の拡大。私たちはグローバリゼーションの負の側面に直面しています。世界と瞬時につながり情報や知識、価値を共有できたり、ワクチンを迅速に供給できたり、グローバリゼーションのメリットを生かしながら、そうした厳しい課題に立ち向かえる人材育成が学園にも求められています。■ゴルバチョフ氏が学園に 100年の軌跡を、次の奇跡へとつなげるために今こそ、創立から変わらない建学の精神を胸に刻み、未来へと継承していくことが、私たちの使命です。偉大なる先人からの学びと感謝の心を両翼に、学校法人常翔学園は100年先の大空を目指して飛翔しています。 2022年10月30日、学校法人常翔学園は創立100周年を迎えます。
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