常翔学園FLOW90号
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JOSHO TOPICS大阪工大知的財産学科長の水野五郎教授とゼミ生らが8月28日、全国の書店やブックカフェなどを対象にオンライン研究報告会「本を利用した飲食メニューの法的課題」を開催しました。本研究は、大阪市北区のブックカフェ店から水野教授に「書籍に登場する料理を再現し許諾なく販売することは知的財産法上問題ないか」と照会があったことがきっかけで開始。調査・研究は約2カ月にわたり、ここで得た知見を同カフェ以外にも広く共有しようと報告会を開催しました。ゼミ生らは『村上春樹「騎士団長殺し」のパスタ』を例に、作中に登場する料理を再現することは著作権侵害にはならないが、飲食メニューの説明に作中の記述を転載することは侵害にあたると解説。また、著者名を飲食メニューの名称に使用することは、パブリシティ権を侵害する恐れがあることも説明するなど、著作権以外の観点からも研究内容を発表しました。多角的に法的根拠を考察した点や、フローチャートなどを活用した解説に、参加者からは「分かりやすかった」「理解が深まった」との声が聞かれました。書籍の記述内容を再現した料理は販売可能か 知的財産法の見地から判定9月8日、9日、新入生の学修や学生生活をサポートする摂南大の学生団体Learning Support Team(以下LST)のメンバーら23人が、寝屋川キャンパス全11学科の新入生を対象に、学科内での交流を深め、キャンパスライフへの不安や疑問を解消しようと、オンラインで「学科別交流会」を開催しました。交流会では誰一人置き去りにしないようにとLSTが検討を重ね、「名前足し算」という自己紹介ワークや大学などに関するクイズを出題。新入生全員が発言し、終始和やかなムードで初対面の仲間と協力し合って解答を考えていました。新入生からは「コロナ禍でなかなか友達ができない中、たくさんの友達ができました」と多くの喜びの声が上がりました。学生団体LSTが新入生を対象にオンライン「学科別交流会」を開催電気電子工学科のオンライン交流会の様子9月9日、大宮キャンパスで「新入生歓迎フェスティバル秋」を開催し、約500人の新入生が参加しました。このイベントは例年、春に開催していますが、新型コロナウイルス感染防止のため今年度は開催することができませんでした。そこで、秋に実施しようと城北祭実行委員会、文化会本部、体育会本部が協力し、感染対策を講じて企画。当日は58団体がブースを設け、大いに盛り上がりました。また、梅田キャンパスでは、「課外活動相談会」「施設見学会」、枚方キャンパスでは「新入生登学イベント」を実施しました。新入生は「多くの課外活動団体の話を聞くことができ参考になりました。友人や相談できる先輩もできたので、後期からいろいろなことにチャレンジしたいです」と声を弾ませました。大阪工大各キャンパスで新入生を歓迎 課外活動団体への参加を呼び掛け熱心に先輩たちの説明に耳を傾ける新入生ら9月26日に東広島市主催の「ぐるマルフェスタ・あいサポートフォーラム 2020ひがしひろしま」が同市内で開催され、広島国際大の学生・大学院生らが参加しました。本イベントは「誰もが暮らしやすい地域共生社会」を目指し、市民が「介護」や「障害」について理解を深めることを目的としたもので、広国市民大学・しあわせ健康センターの活動紹介、身体フレイル予防(介護予防)に関する運動能力の測定・相談、義肢装具士養成紹介の3ブースを出展しました。運動能力測定ブースは特に盛況で101人が来場。スタッフとして理学療法学専攻の学生と大学院生の6人が、握力、骨密度、体成分などの測定を丁寧に行いました。また、同ブースではしあわせ健康センターの担当教員2人が、高齢者の健康寿命延伸に向けた取り組みとして健康相談を実施。測定結果を基に健康状態をヒアリングしながらフレイル予防のアドバイスを行いました。参加した西原翔真さん(同専攻4年)は「最初は緊張しましたが、多くの方にお越しいただき、コロナ禍で学外実習を行うことができない中で、地域の方の健康をサポートできる貴重な経験でした」と振り返りました。東広島市主催のイベントに相談ブース出展 学生・院生らが市民の健康をサポート来場者の骨密度測定を行う西原さん(奥)権利侵害に該当するかどうかを視覚的に分かりやすくまとめて説明17FLOW | No.90 | November, 2020小学校の卒業文集に「ベルリン・フィルの指揮者に」馬場茉夕子=3年・クラリネット:佐渡さんは幼いころからフルートをされて大学でも専攻していたのに、どうして指揮者になろうと思ったのですか?佐渡:小学生の時に縦笛が得意で、フルートを吹いていた音楽の先生にあこがれて始めました。でも小学生の卒業文集に「大人になったらベルリン・フィルの指揮者になる」と書いたくらい指揮者になるのも夢でした。小学校での合唱の指揮の先生らにあこがれたこともきっかけです。大学を出てやっぱりより好きなことを仕事にしたくて指揮者になりました。最初は学校のブラスバンドやママさんコーラスの指揮からでしたが、それでもとても幸福でした。市丸蒼人=2年・コントラバス:佐渡さんでも本番は緊張するのですか?佐渡:毎日のように緊張します。でも指揮者は自分では音を出さないので、音を出す演奏者の緊張をほぐすことこそが仕事でもあります。それに緊張するのはそれほど悪いことではありません。野球の大谷選手だって緊張するはずです。それでも指が震えて演奏できないのも困りますから、そんな時は息を吸ってから指の先から抜けるようにイメージして息を吐くといいですよ。バラバラな人間が一つのものを創造するのがオーケストラの魅力三澤龍也=3年・トロンボーン:音楽から逃げたいと思ったことはありますか? そんな時、どうやって立て直しますか?佐渡:僕のプロフィールには成功したことばかりが書かれていますが、その何倍も失敗しました。練習に行きたくなかったり本番が怖いこともあり、強い人間ではありません。でも最後は音楽の神々しさ、人間臭いオーケストラの人たちとのつながりで乗り越えていけます。オーケストラは社会の縮図でいろんな人がいて、苦手な人もいてうまくいかないことも当然あります。育った場所や国も違うし、考えていることも違う。もともとはみんながバラバラなのは当たり前です。むしろバラバラな人たちが一つのものを創造することがオーケストラの魅力だと考えています。 ティーンエージャーは最強井上夏希=3年・クラリネット:無観客でも演奏会を楽しくするにはどうしたらいいですか?佐渡:3月9日までヨーロッパで演奏会をしていましたが、その後はコロナ禍で何十本も仕事がキャンセルになりました。今、さまざまなオーケストラがユーチューブなどのSNSで演奏を配信し始めています。僕が芸術監督を務める兵庫芸術文化センター管弦楽団(PACオーケストラ)では、『すみれの花咲く頃』をメンバーが自宅から僕の指揮に合わせてリモートで合奏し配信。それに合わせた演奏や歌の投稿をと呼びかけたところ、400人もが動画を投稿し、50万人が視聴しました。50万人は1年にオーケストラの演奏会に来るお客さんの数です。こうした音楽の発信の可能性が大きなことが分かった一方で、やはり生の音楽の感動、1回限りの空気の振動の価値観も再認識しました。無観客は残念ですが、みんなもネットならではのアイデアを出して、トークを挟んだり、動きを入れたり、何らかのメッセージを届ける工夫ができるはずです。僕はティーンエージャーが肉体的にもピュアな精神力でも人生で最強の年代だと思います。いろんな奇跡を起こせるはずで、無観客を楽しくする発想を期待します。感謝できる力が奇跡を生むQ&A佐渡さんとのトーク。左は司会の野嶋アナウンサーQQAAAQAQFLOW | No.90 | November, 202005世界の佐渡さんがやって来た!

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