常翔学園FLOW89号
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 摂南大法学部の増田知也講師のゼミ生5人は、京田辺市(京都府)と共同で、同市に住む外国人向けの「災害時ヘルプカード」を作成しました。ゼミ生らは、昨年3月に同市で開催された第13回全国大学まちづくり政策フォーラム in 京田辺で提言したヘルプカードの作成を実現するため同4月にプロジェクトを発足。市からもオファーを受け、製作がスタートしました。市内の日本語教室へのヒアリング調査などを行い、何度も案を練り直しながら完成しました。ヘルプカードは、B4サイズの両面刷りで、地震や台風に関する情報、災害時の連絡先などを日本語と英語、ベトナム語の3カ国語で併記。特に工夫した点は、災害時の代表的なフレーズを掲載し、指差しにより簡単にコミュニケーションが図れるようにしたことと、「やさしい日本語」を採用したところです。完成品にはストラップと笛、カードケースをセット。折り畳んで収納することができます。リーダーの舩越一輝さん(4年)は、「このカードを使うことで言葉の壁をなくし、皆が協力し合い、思いやりのある社会になってほしいです」とカード作りに込めた思いを話しました。ヘルプカードは、現在、同市の日本語教室の生徒や、留学生、同市役所の窓口などで配布されています。法学部増田ゼミ×京田辺市 外国人向け災害時ヘルプカードを作成常翔啓光学園中は、2018年度から日本新聞協会にNIE実践指定校として選ばれ、1年生を対象にNIE(新聞活用学習)を実施しています。今年度のテーマも昨年度同様「100年後に残したい新聞記事」。生徒らは新聞記事を素材に調べ学習を進めるにあたり6月9日、産経新聞社の記者による講義を受講。フェイクニュースなどにだまされないよう、発信元の確認を行うなど、情報の真偽の見極め方を学びました。今後は調査内容をまとめ、9月中旬に発表する予定です。常翔啓光学園中の1年生 新聞記者から情報の見極め方を学ぶ新聞記者の講義に聞き入る生徒ら  ロボティクス&デザイン工学部は6月8日、連携協定を結ぶ奈良県川上村との連携授業「源流学」の講師に栗山忠昭村長を迎えました。本授業は吉野川の水源地である村の取り組みを座学とフィールドワークで3カ月間かけて学ぶ本年度開講の正課授業で、3年生11人が受講しています。 当日はオンライン授業となりましたが、栗山村長は水源地の村づくりを決意した経緯や想いを説明。水源地を守る苦労は学生の想像を超えるものでした。学生らは8月に最終成果報告として「持続可能な村の仕組み」を提案します。大阪工大×川上村連携授業「川上村源流学」で栗山村長が講義コロナ禍のため授業はオンラインで実施された完成したヘルプカードを手にする市川紗英さん(4年) 再開発が進む大阪工大大宮キャンパスで7月31日、新4号館が竣工しました。機械工学科、電気電子システム工学科、電子情報システム工学科の約1600人の学生らが学ぶ教育研究棟です。 同施設は、地上5階建てで、延べ床面積は約7900㎡。1階はオープン教育研究エリアとし、機械工学科の「メカラボ」(MECHLAB.)、電気電子システム工学科の「E ラボ」(E LAB)、電子情報システム工学科の「Smart LAB 」の3つのラボを配置しています。また、「レーザー研究室」に備えるナノ秒(10億分の1秒)レベルで光計測が可能な装置などは関西有数のものです。2階から5階は教員の研究室や実験室となっています。 壁面には、テクニカル・シャフトを設け配管を支持するパイプ形状のルーバーを設置し、研究内容に応じて排気や管路を自由に確保できます。 昨年9月に利用を開始した都市デザイン工学科と建築学科の大型実験装置が入る新3号館とつながっており、教育研究領域の異なる複数学科の横断的な学びも実現します。大宮キャンパスに新たな教育研究施設が誕生新4号館の外観外観を演出するテクニカル・シャフトとパイプ形状のルーバー16August, 2020 | No.89 | FLOW

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