JOSHO TOPICS 摂南大は総務省の令和元年度「ふるさとづくり大賞」団体表彰(総務大臣表彰)を受賞しました。本賞は「ふるさと」をより良くしようと頑張る団体、個人を表彰するもので、今年で37回目を迎えます。摂南大は人材育成のための実践的教育や地域貢献の活動場所を求める大学と人口減少や高齢化などの問題を抱える和歌山県内市町村をマッチングする同県独自の「大学のふるさと制度」を活用し、すさみ町では休止していた伝統行事「佐本川柱松(祭り)」の復活や高齢者の見守り活動、由良町ではフィールドワークや特産物を活用した商品の企画・PRなど地域課題の解決に向けた取り組みを展開してきました。地域住民と連携して事業を継続させるとともに、大学が交流促進のハブとなった優良モデルであると評価され、今回の受賞となりました。1月24日には東京都千代田区で表彰式が行われ、会場ではポスター展示した摂南大ブースに企業、高校、自治体などの受賞団体が関心を寄せて集まりました。主にすさみ町で活動を繰り広げる課外活動団体「ボランティア・スタッフズ」部長の田坪剛さん(経済学科3年)は、「和歌山県での活動にかかわったすべての方々のおかげでこのような賞をいただき、大変光栄です。今後も地域の方のニーズをくみ取り、時代に合った活動をしていきたいです」と受賞の喜びと抱負を語りました。摂南大に令和初の「ふるさとづくり大賞」(団体) 12月8日、摂南大寝屋川キャンパスで開催された「2019年度人生100年時代の社会人基礎力育成グランプリ近畿地区予選大会」で、大阪工大コンピュータ科学科知能応用システム研究室のチームが最優秀賞を、摂南大経営情報学科鶴坂貴恵教授ゼミのチームが優秀賞を受賞。大阪工大チームは近畿地区の代表校として、全国決勝大会に出場することが決まりました。大阪工大チームは、情報科学部と枚方市役所、北大阪商工会議所による地域課題解決プロジェクトで、地域イベントの課題である災害時の避難誘導体制を構築するシステム開発に取り組んだことを発表。アイデア出しから、実証実験を重ねてプロトタイプ製作までの過程で地域コミュニティとかかわりながら豊かな発想力や行動力で短期間に解決手段を導き出した点を高く評価されました。また、摂南大チームは、大阪府茨木市と同市北部地域に設立された「見山の郷」との協働プロジェクトについて発表。ゼミで学んだマーケティング思考を用いて、同施設の新規顧客開拓や魅力創出に向けたイベントの実施や課題から学んだことについて語りました。社会人基礎力育成グランプリ地区予選大会で大阪工大が最優秀賞、摂南大は優秀賞受賞全国決勝大会に向けて発表練習を行う大阪工大チーム審査員らと記念撮影を行う摂南大チーム西村茉友さん(3年)が弁理士試験に全国最年少(20歳)で合格しました。同学部では3年連続で現役学生から最年少合格者を輩出しています。弁理士試験は難関試験として知られ、今年度の合格率は8.1%でした。西村さんは入学してすぐ、学部が開催する「弁理士受験会」や五丁龍志准教授の私設勉強会「知財塾」などで勉強に励んできました。合格には、常に親身になってアドバイスをくれる心強い味方だった先輩と、つい力を抜いてしまいそうになる自分を発奮させてくれた後輩の存在が大きかったと言います。特に、学生勉強会で後輩に教えるために準備をしたり質問に答えるうちに、自分の理解度が明確になるとともに、「これだけ勉強したのだから合格できるはずだ」という自信にもつながりました。合格を果たし「目標を達成した自分をほめてあげたい」とはにかむ西村さん。「単に発明者の権利を保護するだけでなく、保護した後、その発明が今の技術や産業の発達にどう影響するかという視点をもって仕事に取り組みたいです」と将来の夢を語りました。大阪工大知的財産学科の西村さんが弁理士試験に合格 全国最年少技術や産業の発達に貢献できる弁理士を目指す西村さん後輩への勉強会で使用したノートなどすさみ町で実施している高齢者見守り・交流活動斎藤洋明総務大臣政務官から表彰状を授与される前田定秋副学長21FLOW | No.87 | February, 202005FLOW | No.87 | February, 2020 臨床検査技師になるための勉強は「好きなので苦にならない」と笑顔を見せる鈴木さん。入部した大学祭実行委員会では、責任ある立場から苦労を経験しましたが、そのお陰で前向きに変わることができた自分に手応えを感じています。患者さんの命と向き合う責任感を胸に、プロフェッショナルな医療技術者を目指します。 3つ違いの姉のことが大好きで、いつもその真似をしていたという鈴木さん。臨床検査技師を志すようになったのも、看護師を目指すお姉さんが大学選びの時、「オープンキャンパスで体験した臨床検査、面白そうだったよ」と教えてくれたことがきっかけでした。小さいころから動物が大好きで生物の勉強が得意だったこともあって、人の体の仕組みを理解して診断・治療に貢献する臨床検査技師が向いていると感じました。広島国際大に進学したのは、いろいろな医療職を目指す学生が集まっていて、専門職連携教育(IPE)を受けられる点に魅力を感じたのと、姉の友人が看護学部で学んでいたこともあって、親しみも感じていたからです。「もともと興味のある分野だったので、今でも勉強は苦になりません」とトレードマークの笑顔を見せる彼女ですが、4年の5月に福岡の実家に近い病院で臨床実習を行った時には、改めて「命に直結した仕事なんだ」と身の引き締まる思いになったと言います。患者さんとのコミュニケーションには緊張しましたが、臨床検査技師を目指す気持ちがより明確になりました。 鈴木さんにとって大学生活を語るうえで欠かせないことのもう1つは、大学祭実行委員としての活動でした。高校までクラブ活動に縁がなく、「大学では絶対に部活動を」と決めていた彼女は、勧誘イベントを見て楽しそうと感じすぐに入部。2年で幹部を任されることになり、20人ほどのメンバーを束ねることに。人生で初めてのリーダー役への挑戦でした。担当は大学祭で新企画を考える部門。時間や予算に制限がある中、試行錯誤して案を練り上げましたが、助言する立場の先輩らと意見が対立することも。自分たちの思いを実現したいという気持ちと先輩の考えとの間で、板挟みになることもありました。そういった苦労を乗り越えて、3、4年生では頼れる先輩として後輩をサポート。「自分から目立とうとするタイプではなかったのですが、自然と前に出られるようになりました」と振り返ります。実家の母が「大学に入って変わったね」と感心するほどの成長経験になりました。 内定先の飯塚病院は福岡県にある病床数1000床余りの大規模総合病院です。臨床実習先の技師長からも、「大規模で設備も整い、いろいろな症例を経験できる」と勧められました。同病院で選考前にある5日間の実習に参加した鈴木さんは、80人いる臨床検査技師が最新の設備の中で働く姿を目の当たりにして、「ここで働きたい!」と感じたと言います。面接では持ち前の笑顔ではきはきと志望動機を述べ、見事に内定を得ることができました。現在の大きな目標は国家試験合格ですが、就職してからも勉強に励んで、「将来は超音波検査や輸血検査などで専門的な資格も取得したいです」と意気込みます。 大学の4年間で成長できたという実感のある鈴木さんは、「支え合える仲間ができる部活動はぜひやってほしいです。限りある学生生活なので貪欲にいろいろなことを経験してください」と後輩にエールを送ります。リーダー経験での自信を糧に臨床検査のプロを極めたい鈴木 彩乃さん飯塚病院 内定広島国際大学 医療技術学科 臨床検査学専攻4年すずき・あやの顕微鏡との格闘も臨床検査技師の仕事
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