常翔学園 FLOW No.85
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6 資金収入の部①学生生徒等納付金収入学生数は、大阪工大が横ばい、摂南大が増加、広島国際大が減少、生徒数は2高校で減少、2中学で増加となりました。2017年度の3大学学費改定効果も影響し、全体として3億円の増額となりました。②手数料収入大阪工大・摂南大・常翔学園中高・常翔啓光学園中高の志願者数の増加に伴い、入学検定料収入が増額となりました。資金支出の部③人件費支出教員人件費支出が減額、職員人件費・退職金支出が増額となりました。④教育研究経費支出2018年6月の大阪北部地震、7月以降の西日本豪雨、台風などの自然災害に係る復旧費用を支出しました。そのほか、大阪工大枚方キャンパス1号館マルチエアコン更新費(施設保守修繕費)、大阪工大大宮キャンパス3・4号館新築に係る旧4号館解体費(その他の教育研究経費)などを支出しました。主な施設・設備関係支出⑤施設関係支出▶大阪工大 大宮キャンパス 3号館新築等工事 ▶摂南大 枚方キャンパス 農学部棟新築等工事 ▶広島国際大 東広島キャンパス スポーツ施設整備工事 ▶広島国際大 呉キャンパス 教育会館新築工事・クラブハウス新築等工事⑥設備関係支出▶大阪工大 教育研究用コンピュータシステム更新▶広島国際大 教育研究用コンピュータシステム更新■ 資金収支計算書■ 資金収支計算書の概要収 入 の 部■ 事業活動収支計算書科 目①学生生徒等納付金収入②手数料収入 寄付金収入 補助金収入 (国庫補助金収入)  (地方公共団体補助金収入) 資産売却収入 付随事業・収益事業収入 受取利息・配当金収入 雑収入 借入金等収入 前受金収入 その他の収入 資金収入調整勘定 前年度繰越支払資金合 計2017年度28711256(38)(18)2081011124649145△ 691399072018年度29012255(37)(18)28691213474884△ 66146938 差 異310△1(△1)(0)78△1111△1△ 6137312017年度2037620023741134231△191469072018年度2027822034631336330△ 23156938差 異022011△11320△1△ 410 3136△ 41△ 5△ 2450△ 250 21618△ 501339△ 2513△ 2500△ 237 科 目③人件費支出④教育研究経費支出 管理経費支出 借入金等利息支出 借入金等返済支出⑤施設関係支出⑥設備関係支出 資産運用支出 その他の支出 資金支出調整勘定 翌年度繰越支払資金合 計(単位:億円)※単位未満は四捨五入しているため、合計が一致しない場合があります。※( )は内数です。※単位未満は四捨五入しているため、合計が一致しない場合があります。※( )は内数です。 ※経常収入…教育活動収入+教育活動外収入※小数点第2位以下を四捨五入しています。 支 出 の 部収 入 の 部教育活動収支科 目学生生徒等納付金手数料寄付金 経常費等補助金付随事業収入雑収入合 計収支差額2017年度28711144101236510 2018年度2901224591337013 科 目人件費 (退職給与引当金繰入額)教育研究経費 (減価償却額) 管理経費 (減価償却額) 徴収不能額等合 計2017年度201(13)127(51)28(7)0355 差 異1(1)△1(△ 2)1(0)02(単位:億円)(参 考)支 出 の 部 学園の2018年度決算が、5月30日開催の理事会で確定しました。概要は以下の通りです。教育活動外収支0 0 0 0 特別収支資産売却差額その他の特別収入合 計収支差額51318 16 4131714 資産処分差額その他の特別支出 合 計10 1 2018年度202(14)127 (49)29(7)03580 0 3 0 3 101事業活動支出計事業活動収入計357 361 3394 399 2018年度決算基本金組入前当年度収支差額基本金組入額合計当年度収支差額前年度繰越収支差額基本金取崩額翌年度繰越収支差額受取利息・配当金合 計収支差額1111 101212 12 経常収支差額20 24 差 異3101△1153 00△1 △ 211 1 4 借入金等利息合 計●教育活動収支収入は、学生生徒等納付金、手数料、寄付金、経常費等補助金などで370億円となりました。支出は、人件費、教育研究経費、管理経費で358億円となり 収支差額は13億円の収入超過となりました。 ●教育活動外収支受取利息・配当金は12億円となりました。●経常収支差額「教育活動収支差額」と「教育活動外収支差額」の合計は、24億円の収入超過となりました。●特別収支資産売却差額(収入)では、広島国際大呉キャンパスの土地・建物や退職年金引当特定資産の売却による収入がありました。その他の特別収入では、大阪工大大宮キャンパス3・4号館の新築等工事に係る施設設備補助金などがありました。資産処分差額(支出)では、建物・構築物・図書などの処分差額がありました。●基本金組入前当年度収支差額「経常収支差額」と「特別収支」の合計は、39億円の収入超過となりました。●基本金組入額主な第1号基本金への組入額は以下のとおりです。▶2016年度大阪工大梅田キャンパス建設資金に係る借入金返済額▶2017年度摂南大寝屋川キャンパス日本ペイントHD跡地取得に係る借入 金返済額●当年度収支差額基本金を組み入れた結果、13億円の収入超過となりました。■ 事業活動収支計算書の概要21FLOW | No.85 | August, 2019(単位:%)■ 事業活動収支関係比率の推移(2014年度~2018年度)2018年度9.776.052.933.22017年度9.276.453.633.72016年度11.675.751.830.32015年度12.177.852.430.02014年度11.476.852.631.1事業活動収支差額比率学生生徒等納付金比率人件費比率教育研究経費比率基本金組入前当年度収支差額÷事業活動収入学生生徒等納付金÷経常収入人件費÷経常収入教育研究経費÷経常収入比率名称算式(×100) 2018年度決算の詳細及び事業報告書は、学園ホームページ「学園紹介:事業報告書・財務状況」に掲載しています。事業報告書・財務状況 https://www.josho.ac.jp/introduction/outline.html高校で宿った「継続、全力、協調」の種銀行マンの仕事で芽吹き実る 生きるための大事な姿勢は高校時代に自然に身についたという谷口健治さんは、啓光学園高(現:常翔啓光学園高)でバレーボールと勉学に全力で取り組みました。持ち前の好奇心と行動力で銀行の支店長として多忙な毎日を送りますが、将来は銀行の仕事を通じて、「ものづくりを支える大阪の中小企業のために何かお手伝いをして、自分が生まれ育った大阪に恩返したい」と夢を広げています。 谷口さんが高校3年間の生活の中で手にしたと挙げたのは「継続、全力、協調」という3つの言葉です。「それが人生の種となり、自分の中で育ちました」と話します。バレーボール部の練習は厳しかったですが生活の一部になっていて、学業とともに「とにかく一生懸命だった」と言います。何事にも毎日全力で続ける習慣は社会人となった今も続いています。また、高校時代はあまり目立とうとする性格ではなかった分、先輩・後輩と気持ちを通わせながら協調していくことが自然と身につきました。「その協調性が社会に出て、上司との衝突もなく、また部下とも円満にやっていく秘訣になっていますね」と話します。 現在支店長を務める関西みらい銀行の天王寺支店はあべのハルカスの30階にあり、企業への融資など法人業務を中心に行う同行の大型店です。支店のある天王寺地区はインバウンドで外国人が増える注目のエリアで、融資業務は多忙を極めます。さらに同行は4月に関西アーバン銀行と近畿大阪銀行が合併したばかりで、銀行の心臓部とも言えるシステムの統合を10月に控え、部下の実務研修やスケジュール管理にも目が離せません。支店長として地域の人や企業の社長と話す機会も多い谷口さんですが、通り一遍の話で信頼は得られません。「地域の歴史や習わしなどから勉強し、時には図書館に通って調べます」と打ち明けます。商売人として戦後を生き抜いてきた高齢の顧客から、お金を通した本音の話が聞けるのも仕事の醍醐味です。「その人の苦労がお金になり財産になっているのです」。それを誰に相続させたいかなどの相談相手になるのも支店長の大きな仕事です。 これまで一番思い出に残っているのは、本部での新部署「ウェルスマネジメント推進部」の立ち上げ。部長としてたった一人から始めました。富裕層の顧客を対象とした投資や事業継承の相続を中心に行う部署で、当時は地方銀行としては先駆けの取り組みでした。それだけに苦労の連続でしたが、「苦労よりは興味が勝つ性格なので新たなチャレンジはとても面白い経験でした」と振り返ります。また、ますます重要になってきた国際業務では、仕事にかかわる国に個人旅行し、商慣習や文化を学ぶなど持ち前の行動力を発揮しています。 銀行マンとしての今後の夢は「大阪に恩返しすること」。「大阪万博にかかわっていきたいですし、ものづくりを行うたくさんの中小企業の技術継承のお手伝いもしたい。個人のお客様には、いさかいの起きない相続提案もしていきたいです」と話します。後輩たちには「高校生活はさまざまな種が宿る時期。どんなことでもいいので自分の興味があることにがむしゃらに取り組んでください。それが将来武器となって、自分を支えてくれます」と好奇心と行動力に満ちた谷口さんならではのアドバイスを送ってくれました。谷口 健治 さん関西みらい銀行天王寺支店支店長■ たにぐち・けんじ 1985年啓光学園高校(現:常翔啓光学園高校)卒。大学を卒業した1990年幸福銀行(現:関西みらい銀行)入行。2007年緑地公園支店支店長。その後、本部ウェルスマネジメント推進部部長、平野支店支店長、尼崎支店支店長を経て2018年4月から現職。大阪府出身。巻頭特集05FLOW | No.85 | August, 2019活躍する卒業生

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