常翔学園 FLOW No.81
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JOSHO TOPICS  根本裕介さん(大阪工大ロボティクス&デザイン工学専攻博士前期課程1年)が開発した5指電動義手「F3Hand」が、「JAMES DYSON AWARD 2018」で国内3位に入賞しました。 応募作品数1300点超の国際エンジニアリングアワードで根本さんの作品が高く評価された最大のポイントは「軽量性」と「柔軟な指で物をつかめること」です。根本さんは開発前の調査段階で、実際に義手を使用する人にインタビューし、従来の5指電動義手が「重くて指の柔軟性が低い」ために使いづらいという課題を発見。ユーザ視点で試作・検証を繰り返すデザイン思考を用いた開発プロセスを経て、総重量が従来製品の3分の1以下という軽さと柔軟な指による操作性、更にスタイリッシュな外観も兼ね備えた作品を完成させました。 根本さんは今回の入賞にあたり、「義手を必要とする人が抵抗なく使用できることをコンセプトに開発しました。将来は福祉機器に限らず、社会の基盤となるものづくりに携わるエンジニアになりたいです」と夢を語ってくれました。根本裕介さんの開発義手が国際エンジニアリングアワードで国内3位に入賞作品「F3Hand」を手に夢を語る根本さんペットボトルもしっかりとつかめる 理工学部の池内淳子教授、熊谷樹一郎教授、榊愛准教授の3研究室に所属する学生らが9月、「台風21号被害マッピングプロジェクト」を立ち上げ、被災地の状況をWEB上の地図に記録した「被害マッピングサイト」を公開しました。 同プロジェクトは台風21号が関西地方にもたらした被害の全貌を把握し、今後の被害軽減に役立てる目的で発足。台風上陸当日から市内各所で撮影された被害写真や動画を2000件以上収集し、地理情報システム(GIS)を用いて正確にマッピングしました。同サイトでは、地図上で被害のあった場所を示すピンをクリックすると写真などが表示され、現場の様子を一目で確認できます。台風21号の被害を可視化するマッピングサイトを公開 広島国際大の学生有志でつくる骨髄ドナー登録推進団体「しずく」と造血細胞移植患者の会「つばさの会」が東広島市に請願した骨髄等移植ドナー支援制度が同市議会で採択され、10月1日から「骨髄等移植ドナー支援事業助成金」が創設されました。これにより、同市在住及び所在企業・団体のドナーに対し、入院などで掛かった諸費用が助成されます。 「しずく」は2011年に発足。学生が説明員の資格を取得し、毎月1回、広島市内の献血センターなどで実施される登録会に参加してきました。また、学園祭でも登録会を開催し、ドナー登録を呼び掛けています。若年層のドナー登録者が不足する中、同世代である彼らの取り組みはますます重要になっています。ドナー登録推進団体学生らの請願で東広島市がドナー助成制度を創設 大阪工大の学生らが10月17日から21日、「World Robot Summit2018」東京大会に参加し、競技会の各部門で上位入賞を果たしました。 同サミットは経済産業省と新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)が主催するロボット競技・展示会の国際大会で、競技会には世界23カ国から126チームが参加しました。大阪工大は人と協働できるロボットづくりの技術を競う「パートナーロボットチャレンジ」の2部門に出場。ロボティクス&デザイン工学部と立命館大の合同チーム「OIT Challenger and Duckers」がリアルスペース部門で2位、情報科学部の学生を含む4大学合同チーム「eR@sers」がバーチャルスペース部門で3位に入賞するとともに、それぞれ特別賞を受賞し、同大の研究・技術力の高さを世界に示しました。ロボットの国際競技会で大阪工大の2チームが上位入賞の快挙世界レベルの競技会に挑む「OIT Challenger and Duckers」ドナー登録を呼び掛ける学生同プロジェクトの詳細はこちら(被害マッピングサイトはこちらから閲覧できます)ピン付けされた場所をクリックすると、被害の詳細が写真などで表示される09FLOW | No.81 | November, 2018

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