剣道部常翔学園中学・高校相手を尊重し、自分らしく攻める礼に始まり礼に終わる人間形成の道 まだ防具を着けるのも不慣れな初心者から剣道歴10年以上の有段者まで、全員がお互いを尊重し、切磋琢磨しながら技を磨く剣道部。主将の奥田祥太さん(高校2年)、副主将の濵村亮さん(同)、指導者の中尾允哉教諭に同部の活動について伺いました。― 普段の活動について聞かせてください。奥田/中尾先生と監督の中野恒先生のご指導の下、中学生5人、高校生16人、マネジャー2人で活動しています。今年は新入部員が中高合わせて16人と多く、そのうち11人が初心者なので、上級生は後輩の手本として恥ずかしくないよう気を引き締めて日々の稽古に打ち込んでいます。濵村/日曜日以外は毎日、剣道場で稽古をしています。基本的には放課後に行いますが、授業数の多い㆒貫コースの部員も参加できるよう、金曜日は午前7時から朝練をしています。また、土曜日の稽古には卒業生の方が指導に来てくださることも多いです。― 部の特長や雰囲気を教えてください。奥田/部のモットーである「自主自律」の精神を持ち、やるべきことを自分で判断して行動するよう全員が心掛けています。稽古の内容も先生から言われたことをこなすだけでなく、部員同士で話し合い、弱い部分を強化して良いところを定着させるようにメニューを決めています。濵村/先生方は道場ではとても厳しいですが、稽古が終われば気さくに相談に乗ってくださいます。メリハリのある指導のお陰で、いつも良い雰囲気で活動できています。中尾/負けず嫌いな部員が多いところが部の持ち味ですね。試合形式で行う地稽古では学年や立場の上下に関係なく㆒人のライバルとして向き合いますから、こちらが攻めれば向こうも的確に狙い返してきます。指導者が相手でも「打たれたら取り返そう」という気概を感じます。― 剣道はどんな競技ですか。奥田/「礼に始まり礼に終わる」と言われるように、武道の中でも特に礼儀を大切にする競技です。稽古も試合も自分㆒人では成立しないので、「礼」によって相手に感謝する謙虚な気持ちを表現します。剣道を通じて身につけた礼節や相手を尊重する姿勢は、社会に出てからも必ず役立つと思います。中尾/剣道には正解がなく、段位や勝ち負けも絶対的な基準にはなりません。毎日が研究、生涯稽古であり、指導する私自身が部員たちから逆に学ぶことも多いです。「これが完璧な形だ」と言えるゴールは㆒生見つからない、そんな奥深さが魅力ですね。― 今後の目標を聞かせてください。濵村/個人戦では「あと㆒歩」というところで負けてしまうことが多いので、目先の勝ち負けにとらわれすぎず、正々堂々と攻めて相手を動かす自分らしい試合ができるよう稽古に励みます。奥田/僕たち2年生にとっては、来年1月の新人戦が最上級生として臨む初の試合です。チーム㆒丸となって精進し、団体で結果を残すのはもちろん、後輩の鑑となれるような試合を見せたいと思います。主将の奥田さん副主将の濵村さん指導者の中尾教諭YouTubeで動画配信中!VIVID CLUB22August, 2018 | No.80 | FLOW
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