常翔学園広報誌 FLOW 78号
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卒業生版06March, 2018 | No.78 | FLOW 常翔学園高3年(特進コース)の三阪志穂さんが1月、ミステリー小説「大阪城下 老舗ごふくや事件帖」(マイナビ出版ファン文庫)を出版しました。全国でも珍しい高校生作家の誕生です。ペンネームは「三坂しほ」。中学3年からライトノベルの投稿サイト「エブリスタ」で書き始めた最初の作品が人気を呼び、昨年出版社から声が掛かったのです。「本好きで初めはサイトの読者だったのですが、読みたい作品が少なく、『それじゃ自分で書こう』と思ったのです」と話します。小学生のころにテレビドラマを通じて新撰組にはまってしまった自称“歴女”。休日は一人で京都の新撰組ゆかりの地巡りをしてきました。デビュー作では新撰組のことを書きたくて、新撰組マニアの名探偵大学生を登場させました。 執筆は寝る前のたった5分。スマートフォンに打ち込みます。「授業中にアイデアがひらめいたら昼休みに大急ぎでメモすることも」と笑います。投稿サイトでは既に小説7作品を発表。その中の地元千林商店街を舞台に展開するヒューマンドラマ「おまかせ満腹ごはん」も今月末に出版予定です。「将来は社会派作品も」と意欲的です。「読みたい作品を自分で書こう」と投稿高校3年の三阪さんが作家デビュー常翔学園高校作品の資料集めなどで学校の図書館をよく利用した三阪さん=常翔学園高図書館での人表紙 ものづくりセンター開所に合わせてスタートした4つの学生プロジェクトが、活動10周年の節目を迎えました。同プロジェクトは2008年、ものづくりの好きな学生の能力を引き出し、学科を越えたチームワークを形成することなどを目的に設立。ロボット、人力飛行機、ソーラーカー、学生フォーミュラの各分野で実績を重ねており、今後もそれぞれの目標に向かって発展を目指します。また、1月20日には、モノラボプロジェクトに尽力し今春退職する指導教員と任期満了を迎えるモノラボ副センター長に感謝の意を伝える記念行事をOITホールで開催。在学生だけでなく卒業生も駆け付け、約250人が集って10年間の歩みを振り返りました。モノラボプロジェクトが活動10周年確かな実績を足場に更なる発展を目指す大阪工業大学 川上村木匠塾(塾長:寺地洋之建築学科教授)が2月10日、創設20周年記念フォーラム・大交流会を同村で開催し、学生、塾修了生、林業を営む村民など約150人が参加しました。同塾は学生が木・山・村について実地に学べる場として奈良県川上村を拠点にスタート。現在の参加校は、大阪工大と近畿圏内の4大学で、修了生は800人を超えます。 記念フォーラムでは、まず近年の活動内容について基調報告がありました。続くシンポジウムは「林業の村で大学生が育む可能性」「林業・木材を起点に儲かるビジネスの育み方」をテーマに、大学教員や国産材プロダクトの販売を手掛ける企業の代表者らがパネリストとして登壇。自然とかかわる仕事に従事する人との出会いが学生の可能性を広げていくことや、森(生産者)と都市(消費者)を結ぶ「しかけ」が新しいビジネスを創出することなどについて、活発な意見を交わしました。大交流会には村役場に勤務する歴代木匠塾担当者も駆け付け、旧交を温めました。翌日の「村長と語る会」では、建築業界で活躍する修了生が「村と私たちのネットワークを強め、村の振興や日本の林業の活性化に貢献したい」と栗山忠昭村長と語り合いました。創設20周年を迎えた川上村木匠塾が記念フォーラム・大交流会を開催大阪工業大学寺地教授がファシリテーターを務めたシンポジウム各プロジェクトの主な成績TOPICS ■ ロボットプロジェクト2012年、2017年NHK学生ロボコン 全国ベスト4 ■ 人力飛行機プロジェクト2015年鳥人間コンテスト 3位(5368.97m) ■ ソーラーカープロジェクト2013年ソーラーカーレース鈴鹿 クラス準優勝 ■ 学生フォーミュラプロジェクト2012年、2015年全日本学生フォーミュラ大会 総合15位
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