常翔学園広報誌 FLOW 76号
7/24

「キャッシュレスで地域が儲かる」5人のチームワークが生んだ快挙 「産学連携ツーリズムセミナー」は、世界最大規模の観光イベント「ツーリズムEXPOジャパン」(日本観光振興協会主催)に合わせて開催されるもので、今年は全国の27チームから応募があり、書類審査を通過した7大学8チームがこの日の発表に臨みました。 経済学科チームの提案は「キャッシュレスで『観光』と『地域』を元気にする~観光マーケティング重視から『観光ファイナンス』へ~」。外国人観光客の多くが地方を旅行中に困ったこととして挙げる「両替・クレジット決済の不便さ」を解決する方策として、「地域決済会社(Local Area Settlement Company:LASC)の設立」「QRコードを利用したモバイル決済システムの導入」「ビットコインの活用による送金手数料の負担軽減」を掲げ、この3要素を融合した「地域経済システム(Local Area Settlement System:LASS)」を提案しました。他大学のチームが観光マーケティングのテーマを取り上げる中、唯一観光ファイナンスに着目した提案は審査員から「ベンチャー起業のモデルを模索してビジネス化すれば広く地域で活用できる」と高く評価され、最優秀賞の快挙となりました。 5人がテーマを決めて研究を始めたのは4月。毎日のように図書館のラーニング・コモンズに集まり、アイデアを練り上げていきました。観光地の飛騨高山の信用金庫や和歌山県庁観光交流課での聴き取り調査も行い、多くの貴重な意見をもらいました。リーダーの川口さんは「メンバーそれぞれが得意なことを分担することでチームとしてまとまっていきました」と振り返ります。植杉教授は「課題にチャレンジすることが大事で結果は二の次でした。昨年惜しくも準優勝だった4年生の先輩たちがさまざまなアドバイスをしてくれたのも大きかったです」と話します。5人は今後、この提案を更に進化させる卒業研究に取り組んでいきます。 東京ビッグサイト(東京都江東区有明)で9月22日に開かれた「2017年度産学連携ツーリズムセミナー」における学生による観光振興のアイデアや研究を競うコンテストで、摂南大経済学科植杉大教授ゼミの小倉颯真さん、川口太聞さん、中村優希さん、山本優志さん、横川広樹さん(いずれも3年)が初の最優秀賞を受賞しました(発表者は川口さん、山本さん、横川さん)。06November, 2017 | No.76 | FLOW植杉教授ツーリズムセミナーで熱いプレゼンテーションを行う経済学科チーム経済学科チームが観光振興アイデアで全国最優秀賞摂南大学左手前から時計回りに中村さん、山本さん、川口さん、横川さん、小倉さんの人表紙

元のページ  ../index.html#7

このブックを見る