常翔学園広報誌 FLOW 76号
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November, 2017 | No.76 | FLOW1期目の印象的な出来事第3回学長杯争奪ソフトボール大会決勝戦(2017年8月8日):MAZDA ZOOM-ZOOMスタジアムのマウンドで投げることができました広島国際大学 学長焼廣 益秀この2年間で広島国際大や学生への認識を新たにされたことは―― 外部の人と話す機会が増えて地域の本学への期待の大きさに改めて気付きました。それはボランティア活動などを通じた学生たちの日頃の地域とのつながりから生まれるものです。健康・医療・福祉分野の総合大学ですから、学生たちは人と接する職業を目指しています。そのためには人への思いやりが重要ですが、それが学生たちに根付いていると実感しました。さまざまなイベントで運営を任せられるしっかりした学生が多くいますし、海外ボランティアに出掛ける学生も出てきたことがうれしいです。来年2018年には開学20周年を迎えますが、広島県内のほとんどの医療機関で本学の卒業生が活躍しているというのも頼もしいですね。2期目に着手されたいことや発展させたいことは―― 学長に就任し「ともにしあわせになる学び舎」という本学の将来像を決め、その後は5~10年先を見据えたキャンパス整備、教育改革の計画作りを進めました。方向性が決まったハード、ソフト両面の改革をいかに具現化していくかが2期目の課題です。学部・学科を越えた学生の交流を増やし、地域の方々との触れ合いも促進する「ユニバーサルキャンパス」の整備は既に始まっています。2020年度には2キャンパス(東広島・呉)体制になり、学部間の交流を更に促進します。呉キャンパスでは老朽化校舎の「教育会館(仮称)」への建て替えを計画しており、正門付近に整備するバラ園も含めて地域の人々との交流拠点になります。ハードの整備を肉付けするソフトの改革である教育改革も重要ですね ―― チーム医療やチームケアに求められる能力を養成するためにこれまで展開してきた「専門職連携教育(IPE)」の4つのステップのすべてを全学科必修にします。また教養教育を3、4年生でも実施し、更に他学科の学びを横断的に学ぶ機会も設け、自分の専門だけでなく幅広い知識・教養を身につけた学生を育てます。地域との連携では「地域がキャンパス」プロジェクトを授業でも授業外でも更に広げていき、「広国みんなの大学(仮称)」という市民大学講座も始め、「地域の人々と共に学ぶ」という本学の方向性を明確にしていきます。地域・社会のニーズにより的確に対応するため2020年度の学部新設・再編も構想しています。「健康スポーツ学部」の新設と、既存の4学部(医療福祉学部、心理学部、医療栄養学部、医療経営学部)の「健康科学部」への再編です。「健康寿命の延伸」が本学の研究ブランディングで、病気の診断・治療の教育研究では既に高い評価を受けていますが、これからは健康維持、疾病予防、生活支援などの分野が重要になってきます。2つの学部はこの分野を担うもので、「健康スポーツ学部」は健康づくりや生活習慣病予防の運動指導ができる地域リーダー人材の育成を目指します。東京パラリンピックも控えており、新学部では障害者も積極的に受け入れていきます。また、地域(ローカル)だけでなくグローバルな視点も持つため、海外からの留学生の受け入れも推進します。アジア諸国でも日本と同じように急速な高齢化が進み、医療・福祉人材の需要が高まっており、台湾や中国とは既に交流が進んでいます。今後も地域の人々、高齢者、障害者、留学生など多様な人々と触れ合い、実践できる教育を目指していきます。やけひろ・ますひで ● 5代学長(再任)。1983年広島大学医学部医学科卒業。広島大学医学部助手、講師を経て1998年広島国際大学教授に。総合教育研究機構長、学生支援センター長、教務部長、副学長を歴任。博士(医学)。広島県出身。58歳。ハード、ソフトの改革で地域との連携を深め健康スポーツ学部も構想巻頭特集学長改選04

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