活躍する卒業生:学校紹介

ベンチャー企業の事業開発を支援し
新たなイノベーションの創造に貢献

シリコンプラネット代表取締役社長   牧山 クリストス   さん

牧山 クリストス さん:シリコンプラネット代表取締役社長

PROFILE
1995年3月大阪工大電子通信工学科卒。同年半導体商社のパルテックに入社し、ブロードバンド通信やインターネット電話などの新規事業立ち上げ責任者として、海外ベンチャー企業の日本における事業展開などを担当。2001年同社を退職し、シリコンプラネットを設立。半導体と通信分野における技術系ベンチャーの事業開発支援を行う。神奈川県出身。

ギリシャ人の父と日本人の母の間に生まれた牧山さん。
大阪工大在学中から起業の夢を抱き、半導体商社のパルテックへ入社。新規事業立ち上げに必要なノウハウを学び、2001年に技術系ベンチャー企業の事業開発を支援するシリコンプラネットを設立しました。「お客様のイノベーション活動の支援を通じて、豊かな社会の実現を」と、初心を貫いています。

3歳から18歳までギリシャとキプロスで育ちました。名門のアテネ大に進学しましたが、政治が不安定だったギリシャでは学生たちによる授業ストライキが頻発。「勉強したければアメリカに行くしかない」と考え、留学準備のために日本で生活を始めました。当時の日本はバブル経済の真っ只中。祖国との違いに衝撃を受け、日本で学ぶことも魅力に思えてきたそうです。電子工学を学ぼうと大阪工大へ進学したことが、その後の人生を変えるきっかけとなりました。「周りは真面目な学生が多く、図書館の蔵書が充実。学部生がクリーンルームのような最先端施設を使えるなんてギリシャではあり得ないことです。勉強するにはもってこいの環境でしたね」。
そのころから起業家を目指し、人脈を築こうと異業種交流会などに参加。卒業後は「与えられる仕事の裁量が広く、成長できる機会が多いベンチャー企業で学ぼう」と、半導体商社のパルテックへ就職しました。

入社後に手掛けたのは、ブロードバンド通信やインターネット電話に関連する技術の市場開拓です。最先端の技術を持つ海外ベンチャー企業の発掘と商権を獲得し、日本の通信事業者や通信機器メーカーの研究開発者への次世代通信機器の開発提案と支援に取り組みました。折しも時代はインターネットの商用化により、ナローバンドのアナログ通信からブロードバンドのデジタル通信にシフトしていたころ。新しい技術や商品がスムーズに受け入れられるわけではなく、「既存商品が売れなくなる」と反発を招くこともありました。しかし、「今後の情報通信インフラを支える革新的な技術になるかもしれない」という牧山さんの期待は大きく、時間は要しても自分のかかわっているものが世間で形になっていく姿を見るのは楽しみだったと言います。
1999年には、戦略的な投資も含めて企業同士の提携を担当。「サポートしていた企業が伸びるだけでなくパルテック自身も株式公開し、自分のかかわるものの急成長を体感できた」と達成感を得て退職し、2001年にシリコンプラネットを設立。半導体と通信分野における技術系ベンチャー企業へのコンサルティングと、M&Aを検討している企業へのアドバイスを軸に事業を展開し、海外企業に対しては日本での事業立ち上げの代理人として尽力しています。

現在注力しているのは、半導体デバイスの設計生産性や設計品質を革新させることです。「日本の半導体産業は長らく苦境にありますが、高周波設計の技術能力はこれから大きな差別要因となります。通信、家電、環境、エネルギー、自動車、医療など多くの分野での応用が期待され、高周波関連半導体の需要が高まっており、多くの事業機会が生まれています。
ギリシャも高周波の半導体設計分野における開発拠点として注目を集めているので、ギリシャ発の技術を日本のメーカーでも生かせる環境を整えたい」と話します。また、「人類にとって大事なのは新たなイノベーションの創造」と強調。家電や自動車など多種多様なものに通信機能を持たせて相互に制御するIoTやセンシング関連技術などにも関心を持っています。「幼いころはハーフの自分は何者なのか自問することもありました。しかし、今は国境のないものづくりが当たり前で、異なる国の企業が互いの理解を深められるよう架け橋となり、新しい分野の成功事例を作りたいと考えています。できるだけ多くのテクノロジー分野の人たちと交流を深めたいですね」

昨年末は母校で情報通信技術の最新動向と日本の役割について講演。関西出張の際も立ち寄り、同窓だった教員らと情報交換に努めています。「一昔前までの大学は社会に優秀な技術者を送り出せば十分でしたが、これからは日本の将来を担う開拓者を輩出していかなくてはなりません。後輩の皆さんもチャレンジすることを怖れず何でもやってみてください。私自身も一企業人として大 学に貢 献できることは何かを常に模索しています。Growth through Challenge!」

※ Internet of Things(もののインターネット)の略。主にパソコンやプリンタなどのIT関連機器に接続されているインターネットをさまざまなものに接続する技術。

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