池田 實は1878(明11)年4月、福島県に生まれる。
1904(明37)年7月東京帝国大学工科大建築学科を卒業し、大阪府に奉職した。警察技師、建築監督官、警察部建築課長などを歴任。1924(大13)年12月に退官した後は、池田建築事務所を開設した。大阪府在職中に今日の建築法規の母体ともいうべき「大阪府建築取締規則」を制定したほか、建築関係雑誌「都人」を発行した。また、1917(大6)年3月に片岡 安、武田五一らと日本建築協会(設立当初は「関西建築協会」と称した)を設立。設立当初から理事に就任し、同時に関西工学専修学校の講師も務め、「建築総論」を担当した。1923(大12)年12月から1年間理事長に就任した。また1927(昭2)年から関西高等工学校の講師として「建築法規」を担当した。
都市計画大阪地方委員会幹事、同会臨時委員、大阪府女子専門学校(現 大阪女子大)講師、同校教授、京都帝国大工学部講師をそれぞれ歴任した。その他、建材協会会長にも就任している。
関西工学専修学校創設当時は、大阪府警察部建築課長、都市計画大阪地方委員会幹事、日本建築協会理事および関西商工学校講師であった。
関西工学専修学校創設後の学園とのかかわりは、次のとおりである。
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同校の理事 創設当初~1926(大15)年4月
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同校建築科長 1923(大12)年2月~1936(昭11)年11月
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財団法人関西工学の理事・協議員 1926(大15)年4月~1936(昭11)年12月
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浪速高等予備校の校長 1926(大15)年4月~1936(昭11)年12月
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関西高等工学校講師 1927(昭2)年4月~1936(昭11)年12月
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大阪高等予備校校長 1928(昭3)年4月~1936(昭11)年12月
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関西工学校専任講師 1934(昭9)年4月~1936(昭11)年12月
1950(昭25)年4月死去。享年72。